田野畑村のＮＰＯ法人「体験村・たのはたネットワーク」（道合勇一理事長）は６日から、雄大な景観を誇る断崖や被災した漁港を小型船で回る「サッパ船パワフル運航」を開始する。指定日に限り定期便を１日５回運航。事前予約が必要な「サッパ船アドベンチャーズ」を夏の観光シーズンに合わせ充実させた。 ７～９月の土日祝日と、８月１２～１６日のお盆期間に運航する。同村の羅賀漁港を出航し、所要時間は約１時間。出航時間は午前９時、同１０時半、午後１時、同２時半、同４時。団体の場合は予約が必要だが、基本的には事前予約なしで参加できる。 料金は１人３５００円。小学生以下は無料だが、子ども１人に大人１人の同乗が必要。問い合わせや予約は同法人（０１９４・３７・１２１１）へ。

久慈市長内町の桑畑定置網組合（大下国充代表）は５日、同町の市営魚市場前で、震災後の新造船「第２８漁栄丸」（１９トン）の進水式を行った。これで同市で被災した大型の定置網漁船１１隻は全て復旧。地域の漁業者ら約８０人は水産業の復興に向けた第一歩の喜びを分かち合った。 同定置網組合は震災により、所有していた漁船３隻のうち２隻を流失。難を逃れた１隻で漁を続けた。１隻では網の回収など作業効率が悪く、漁業者にとってはようやく震災前と同様に稼働できる状態になった。 大下代表（６３）は「本当に感謝している。最近はこの近くにいなかった魚も捕れるようになり、期待は大きい。これで万全の準備ができた」と意気込み、新たな船での漁に臨む。 【写真＝新造船の完成を餅まきで祝う漁業者ら】

東日本大震災による津波で、宮城県南三陸町の防災対策庁舎で死亡・行方不明となった町職員３３人の遺族が、危険な公務中の災害だったとして「特殊公務災害」を申請したところ、３２人が不認定となったことが５日、わかった。 １人は未決定。遺族は不服として、医師や弁護士などからなる第三者委員会に順次、審査請求を行っている。ある遺族は「震災という特殊な状況。弾力的な判断をしてほしかった」と話している。 公務中の災害への補償を取り扱う地方公務員災害補償基金が決定した。 公務災害が認められると、最大２１６０万円の一時金のほか、給与や家族構成に応じた年金などが遺族に支払われる。特に危険が予測される状況下で犠牲になった場合などには「特殊公務災害」と認定され、一時金、年金とも最大１・５倍が支払われる。

天皇陛下は６日夜、東京都台東区の国立科学博物館を訪れ、「魚類の系統と多様性に関する国際シンポジウム」の懇親会に出席された。 陛下はハゼ類の分類学者で、専門書への執筆も重ねられている。この日はノーネクタイのクールビズ姿で、内外の専門家との会話を楽しまれた。

愛敬のある外観で人気を集めたコブダイ「弁慶」＝１９９６年撮影、佐渡ダイビングセンター提供 　【川崎友水】新潟県の佐渡島沖に生息し、「弁慶」の愛称で親しまれたコブダイの姿が見えなくなった。仏映画にも登場した人気者。老衰で死んだ可能性が高く、地元ダイバーらが６日朝、佐渡島で「お別れ会」を開いた。 特集：どうぶつ新聞 　弁慶は、１９９２年ごろから佐渡島の北小浦沖に生息し、体長１メートル超。大きなコブが、頭巾をかぶった武蔵坊弁慶に似ていると言われた。フランスのドキュメンタリー映画「オーシャンズ」（２００９年）で、群れのナンバー２だった「ゴル」と激しく縄張り争いをする様子が紹介され、広く知られるようになった。 　ダイバーらによると、近年は衰えが目立ち、昨年１２月を最後に確認されていない。ゴルも昨秋から姿を消している。新潟大学理学部付属臨海実験所の安房田智司助教は「コブダイの寿命は３０年ほどで、弁慶も

人類の足跡を追うシリーズの2回目はアジア人の起源について。アフリカを出た人類がアジアに至ったとされるが、別の人類が独自に進化したという説もある…（3回シリーズ） 番組内容7万年前にアフリカを旅立った人類は、アラビア半島から北上し、獲物を追ってシベリアに到達したと考えられている。そして気候変動で寒さが厳しくなると南下し、中国で農耕文化を開花させたとされる。しかし中国では、別の起源を持つ人類が独自に進化を遂げ、中国文明を築いたという説が根強く支持されている。中国文明を築いたのは何者なのか。考古学的な証拠と遺伝子調査でアジア人の起源を探る。（2009年イギリス）出演者

カタールフレンド基金 ～総額で約10億4,000万円を提供～東日本大震災の被災地復興支援プロジェクトに資金を援助するカタール国のチャリティ基金「カタールフレンド基金（以下QFF）」（議長:ユセフ・モハメド・ビラール駐日カタール国特命全権大使）は、去る6月26日(水)在日カタール大使館において、新たに支援を決定した3プロジェクトの本契約を締結し、調印式を執り行いました。今回新たに支援が決定したプロジェクトは、1)しらかわ夢かたーる総合運動公園（福島県白河市）、2)未来の地域を担う子どもプロジェクト～カタールフレンド基金ホールと子ども科学キャンパス（宮城県仙台市）、3) 生簀の導入と漁師の販促力強化を通じた三陸地域漁業の活性化事業（宮城県気仙沼市）の3つです。QFFの最大の特長は、1. 迅速に、2. 効率的に、3. 持続可能な方法で支援を行うことです。1. 迅速に QFFのプロジェクトは、復興

震災の記憶、立体画像で後世に＝解体前にデータ保存−東北大、東大 震災の記憶、立体画像で後世に＝解体前にデータ保存−東北大、東大 東日本大震災から２年３カ月が経過し、被災した土地の再建が進む中、津波にのまれて大破した建物などを解体前に３次元（３Ｄ）データ化し、保存する動きが始まっている。震災の記憶を後世に残そうという取り組みで、東北大や東京大が測量などの作業を進めている。 　測量は対象物にレーザー光線を当て、形状を正確に計測して３Ｄデータを取得する。カンボジアのアンコールワット遺跡でも活用された方法だ。東北大学総合学術博物館（仙台市）はこれまで、骨組みだけになった宮城県南三陸町の防災対策庁舎や、陸に打ち上げられた気仙沼市の漁船「第十八共徳丸」などを測量した。 　パソコンとつないだ特殊な眼鏡をかければ、データを基にした３Ｄ画像がディスプレーを通じて眼前に広がる。実際に歩いたり、コントローラーで

陸前高田市矢作町の国道３４３号沿いで今月から、コンテナで整備した中長期滞在者向けの宿泊施設が本格的に営業を始めた。㈲ビッグアップル（本社東京都、関欣哉代表取締役）が運営する「ドリームビレッジ」で、内部にはテレビやベッド、冷蔵庫などを完備。食事は国道３４０号沿いの食堂で提供する“下宿”方式で、地域経済波及や多彩な事業展開による雇用拡大も目指す。 　この施設は矢作町耳切地内にあり、一見すると一般的な建築方法に見えるが、窓部分にはコンテナの扉がある。同社では１期工事として、３棟20室を整備した。 　約18平方㍍の室内空間は、都市部に多い一般的なワンルームマンションと変わらない雰囲気。ベッドやテレビ、冷蔵庫、ユニットバス、簡易キッチンなどが設けられている。 　新規事業のコンサルティングなどを手がける同社はこれまでも、市内で「たかたのゆめ」ブランド米化に向けた取り組みをはじめ、復興を後押しする企画を

ウナギと稚魚の国内漁獲量 　【神田明美、貞国聖子】かば焼きなどで日本人になじみの深いニホンウナギについて、国際自然保護連合（ＩＵＣＮ）が絶滅危惧種としてレッドリストに載せるかどうかの検討を始めた。数カ月後に結論が出される見通しだ。絶滅危惧種になると、国際取引が規制される可能性が高まる。国内に出回るウナギの大半はこの種類で、親ウナギや、養殖に使う稚魚の多くをニホンウナギの輸入で賄っており、さらなる品薄や価格の高騰が避けられなくなる。 　ＩＵＣＮは、専門家らによる作業部会を５日まで英国で開き、ニホンウナギを含む１９種のウナギの資源状況を評価。その結果をもとに詳しく検証したうえで結論を出す。 　ニホンウナギは乱獲などで漁獲量が激減し、今年２月に環境省が絶滅危惧種に指定した。ＩＵＣＮも同様の方向で検討するのではないかとの見方が、水産行政の関係者らには強い。 続きを読む関連リンク（私の視点）ウナギの

スズキ水揚げ日本一の船橋漁港で５日、水産会社の海光物産が新開発した「瞬〆（しゅんじめ）船橋スズキ」の加工の様子などが報道関係者に公開された。水揚げ直後に神経を抜くことで、鮮度が保つことができる加工法という。　船橋のスズキ漁獲は、国内全体の約１割の９５０トン。だが、「お膝元」での消費は少なく、江戸前のスズキを味わえる飲食店は市内でも数軒という。　そこで船橋市漁業協同組合は関東での普及を目指し、夏の限定品として「瞬〆船橋スズキ」を開発した。この日は約４００キロの水揚げから選りすぐった約７０キロを「瞬〆」に。専用の箱に入れ、築地市場（東京）などにも出荷した。　この日の公開は市漁協が企画。海光物産の大野和彦社長（５３）は「この味を地域ブランドとして育てたい」と話している。

サクラマス水揚げ一段落、春のシンボル今年は好調 （7月5日付け） 春の旬を告げる魚として人気の高いサクラマスの水揚げが６月末で一段落した。マス小定置網の一部は、網を揚げ補修作業を行い、「次のカラフトマスに期待する」としている。今年は寒い日が続いたため、平年に比べると漁期が長く、好漁の日が続いていた。「とれている今のうちに、確保しておこう」と、マスを塩漬けしたり、ルイベにして保存する地域住民も多いようだ。 サクラマスは、桜色の模様のある美麗な魚体、そして鮮やかな身の色彩、脂分のたっぷり含んだ味覚などに特色があり、春のシンボルとなる魚種の１つ。紋別漁業協同組合（阿部滋組合長）の産地市場には、多いときは１日当たり２０００～５０００匹の水揚げがあり、「大きいほど美味しい」として１匹当たり１キロを超える魚体に人気が集中する。最高値は１キロ当たり５００～７００円の相場だった。 操業認可を受けて

５日夜遅く、神奈川県横須賀市の海岸から高校生など少年６人が乗ったゴムボート３そうが沖合に流され、５人は救助されましたが１人の行方が分からなくなり、海上保安部などが捜索しています。 ５日午後１１時ごろ、横須賀市平成町の沖合で「友人６人で３そうのボートに乗って海へ出たら流された」と警察に通報がありました。 横須賀海上保安部が巡視艇などで捜索した結果、海岸から３キロから９キロ離れた沖合でゴムボート３そうが相次いで見つかり、高校生２人を含む１７歳から１９歳の少年５人を救助しました。 ５人にけがはないということです。 海上保安部によりますと、強い風と波で沖に流され、岸に戻れなくなったと話しているということで、３そうのうち１そうは転覆したということです。 １８歳の専門学校生１人の行方が分かっておらず、海上保安部などが捜索を続けるとともに、当時の詳しい状況を調べています。

青森県は、東日本大震災の津波で大きな被害が出た八戸港について、津波対策として計画していた、長さ２０キロ余りにわたる防潮堤の建設を全面的に見直し、目標にしていた平成２７年度までの完成を断念することを明らかにしました。 これは青森県が、八戸港の復興の在り方を検討する会議で示しました。 この中で県の担当者は、八戸港の周辺に高さ２メートル前後の防潮堤を、およそ２４キロにわたって整備する計画を全面的に見直し、目標にしていた平成２７年度までの完成を断念することを説明しました。 このうち企業の工場などが数多く立ち並ぶ地域では、計画をいったん白紙に戻して平成２７年度まで工事を着工せず、代わりの対策として、津波による漂流物の防護柵を設置する方針を示しました。 また、ことし５月に三陸復興国立公園に指定された八戸市南部の地域については、景観が損なわれるという理由で、防潮堤の建設自体を取りやめることになりました。