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「本当にこの言葉でいいですか?」“赤字で直す人”ではない…校正者の仕事に学ぶ「先入観を排する」ことの面白さ | 文春オンライン
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「本当にこの言葉でいいですか?」“赤字で直す人”ではない…校正者の仕事に学ぶ「先入観を排する」ことの面白さ | 文春オンライン
『文にあたる』(牟田都子 著)亜紀書房 「校正者」が登場するドラマや小説が最近は増えている。机の前... 『文にあたる』(牟田都子 著)亜紀書房 「校正者」が登場するドラマや小説が最近は増えている。机の前にじっと座ってページをめくる地味な作業。そればかりなのに、そう、ドラマティックな職業なのだ。 牟田都子さんは、今大人気のフリー校正者。その牟田さんによる傑作随筆『文にあたる』は「仕事エッセイ」且つ「読書エッセイ」で、仕事や読書に悩む人にうってつけの本だ。 校正者は「物知り」というわけではない、と牟田さんは言う。確かに専門書などでは執筆者の方が知識が上回ることが多いだろう。しかし、書いている本人はもやもやを抱えた文章でも違和感を覚えずにそのまま社会に出そうとする。立ち止まれるのは校正者で、疑問を投げ、調べる方法を模索し、選択肢を提示する。 校正者は、赤字で直す人ではない。鉛筆で選択肢を提示する人なのだ。正しい文章なんてものはこの世に存在しない。辞書はあるが、常に版を重ねて変化する。そもそも辞書は