サム・アルトマンの「OpenAI」はどのように生まれ、進化し、この先どこへ向かうのか？【最終回】（小林 雅一） @gendai_biz

「ChatGPT」が予想外の大ヒット 共同創業者イーロン・マスクとの確執を経て2019年に、それまでの非営利団体から事実上の営利企業へと転じたOpenAIは画期的技術「GPT（Generative Pre-trained Transformer」を開発し、その後の快進撃に向けた態勢を整えた（→【第2回】参照）。 GPTはいわゆる「大規模言語モデル（LLM）」と呼ばれるAI（人工知能）の一種であり、人間の会話に迫る並外れた言語能力を発揮した。このGPTをバージョンアップした「GPT-3.5」をベースとする「ChatGPT」は、2022年11月30日に一般公開されると翌2023年には世界的ブームを巻き起こした。 これはサム・アルトマンCEO（最高経営責任者）をはじめ当のOpenAI関係者にも意外な展開であった。彼は「（ChatGPTが）ある程度ヒットするとは思っていたが、ここまでの爆発的ヒット