いま理系の大学で増えている「ブラック研究室」という大問題（中屋敷 均）

M君のこと 大学に職を得てから25年あまりになり、その間に多くの学生を社会に送り出したが、時に忘れられない印象を残す学生がいる。その一人が、M君だ。彼が研究室に入ってきたのは、20年以上は前のことだろうか。背が高く、少しボーっとした印象を人に与えるM君が、ある日、〝事件〟を起こした。 理系の大学の研究室なら、大体どこでも「雑誌会」というゼミの時間がある。自分の研究に関連する英語の論文を抄録して、研究室のメンバーに紹介して発表するというものだ。今はパワーポイントなどPCを使って発表するのが普通だが、Ｍ君がいた当時はB4の紙のレジメを配るスタイルが一般的だった。 M君はその日、雑誌会の抄録担当だったのだが、ゼミの教室に行くと彼のレジメだけない。どうしたのかな、と思っていたが、他の担当者の発表が終わり、彼の番になると、彼は普通に前に出て教壇に立った。レジメなしで発表を始めるのかと思いきや、なんと

[patatokukasi]

"「ブラック研究室」化は、一見アクティビティーの高い「優秀な」教員のラボで、むしろ起こりやすいのが特徴"営業がいい顔してとってきたデスマーチ案件を無給かつ教育過程の学生が被る構図

[remcat]

なんでそこまでして金のかかる研究をせにゃいかんのか、個人的な動機がわからんのだよな。金かけずにできる研究テーマなんていくらでもあるやん。社会全体としてそれでは困るというのはともかく。

[nuara]

学生の実験データをパクって教員のファーストオーサー論文を量産する理系のシステムはどっか歪んでるんじゃないかねえ。教員は、学生が払う授業料で喰わせてもらってるんだよ。

[caesar_wanya]

”「悪くとも研究を続けられる」という心の余裕が、教員に与えられる。その余裕が、教育には本当に必要なのだ。”

[arajin]

「ラボにおける〝主な労働力が学生〟という状況」「教員への厳しい成果主義の適用は、学生へのプレッシャーにすぐに転嫁される。しかし、本来学生にはそんなプレッシャーを背負う責任はないのだ。」

[masterinsei]

理論も大規模計算とかする場合はけっこうお金かかるよ．でも実験系はその比ではないのだろうけど

[natu3kan]

搾取は逃げ場のない弱いものに向く、やりがい搾取。そんなに成果でなくても最低限予算でるならなあ。基礎研究だと、いつ成果になる研究に結びつくかわからないし

[yuri_donovic]

教育的な修行がノルマ労働へ。成果主義が生むひずみ。院生研究費2万円、酵素1本も買えない→研究できない。

[retore]

学生を馬車馬のように働かせることが常態化している自然科学系が「文系は論文生産性が低い」とか言ってると思うと趣深いな

[GamewriterHayami]

研究ってどこまで研究すれば完遂するのか目標きめなきゃだね。

[ethyl_acetate_h]

いやマジすごく分かる。実験ってお金かかるのよね。/自分は手のかかる学生なので教員からしてみればむしろマイナスだろう。日々申し訳ない/拘束時間の長さだけではブラックかは測れないのよね。むしろメンタリティ。

[kuro_pp]

IT 系の研究室だったが、 サービスの開発（受託要素含む）が研究の一部としてあったから似たようなものなのかもしれなかった。

[REV]

あなたが学生だとして、どちらのラボに行く？　1) CNSにも掲載され、一日に１２時間ラボで働けばIF2は保証してくれるラボ　2)　９時から５時まで、週休二日、但し投稿してるのは大学とか学会のなんちゃって英文誌

[skythief]

ラボ畜って呼んでたやつだ。建前上の労基もないからそのへんのブラック企業より質が悪いやつ。

[marmot1123]

残念ながらあるあるなんだよなあ。教員の平均的意識は高くなっていると思うのだけど、金がないとマジで実験系は動けないので、まだこうなってるところはかなりあると思う。ご存知の通り金は厳しいし。

[ikura_chan]

もっと「ブラック」の内容に踏み込んでもいいと思うけどそれは書籍でということなのでしょうか。

[lli]

“「ブラック研究室」化は、一見アクティビティーの高い「優秀な」教員のラボで、むしろ起こりやすいのが特徴” あるわー

[benridane111]

いまではなくいままで。4年間と進路を握られているため実質奴隷。Slave or Dead.

[proverb]

研究室は労働基準法で労働者が保護されるわけでもない（そもそも労働者ではない）ので、会社よりもブラック化しやすい。教授の俺ルールが全てを司っている

[matsui899]

大学教育は、教育として大目に見られる時期と使えるやつだけ求められる社会の境界線あたりにいる。ぼんやりしている大学生には前もって知らせておく必要があるよ。