科学はいまだに法律に導入されない 『人を動かすルールをつくる──行動法学の冒険』 - HONZ

作者: ベンヤミン・ファン・ロイ,アダム・ファイン 出版社: みすず書房 発売日: 2023/5/18 わたしたちは法律や条例などのルールに囲まれて生きている。そして、それらの多くがわたしたちを深刻な危害から守ってくれていることは間違いない。だがその一方で、何らかの理由でルールがうまく機能していない場合も少なくない。ほとんどのドライバーが守っていない、ある道路での速度制限。日々新たに報じられる、企業のコンプライアンス違反。では、そうした一部のルールがあまり守られないのはどうしてだろうか。 本書はその問題に真正面から挑んだものである。ただし、その挑み方は従来のものとは異なる。本書は、「どうして人はルールを守らないのか」と問うたりはしない。そうではなく、人に一定の行動傾向があることを前提として、「どうして法的ルールは人の行動を改善できないのか」と考えるのである。 わたしたちには一定の行動パター

[kowa]

科学と言ってるが、認知心理学・行動経済学は再現性の危機が強く叫ばれている分野だけに採用は慎重に。そもそも犯罪を起こす人は例外的な人だ。エリート大学生ばかりを被験者にした研究結果を適用できるかな？

[casm]

「法と経済学」でよろしければ20年前には学部科目にあったので、心理学だけが科学だみたいな言い方には不満があるけど、それはそれとして面白そうだし、ヒステリックな厳罰化民意への反論ツールには良さそうかも？

[li_tide]

規範を変えれば行動を変えられるというのも構築主義的というか、そもそも逸脱行為を働く相手に規範がどれだけ効果があるかという点で費用対効果が微妙なんだよな。防犯については科学的手法は割と進んでる。

[udukishin]

法は裁判に説得力を持たせる為のもの。そして裁判は本質的にみんなが納得するかが大事。科学的かとか真実かとかはみんなが納得すれば意外とどうでもよかったりする。逆もしかりで納得させられなければ導入できない

[rokasouti]

法哲学的には、人を動かすために洗練されたルールは果たして法足り得るのか？と考えたりしそうな気がする。

[REV]

犯罪の種類と犯罪者の容姿によって『厳罰化は再犯を減らさない』『一生檻から出すな！GPS付けて避けられるようにしとけ』が使い分けられてる印象。

[allezvous]

タイトルだけ見て疫学的証明の話かと思ったら違ったし、本文を途中まで読んで一般予防特別予防の目的刑論に科学はない！応報刑論大勝利！の話かと思ったら違った

[xxix29]

面白そうだけど引き合いに出されてる行動経済学の方では再現性に問題があるといわれるなかで、ぽっと出の行動法学をどこまで信頼できるかってのはありそう。

[atsushieno]

これ本書の中身読んで書かれたものには見えないんだけど自分だけ?（わたしも読んだわけではなく、単に要所として扱われていそうな箇所を引用しているだけで中身に全然言及していないように見える）

[takahiro_kihara]

機会があれば。

[ssuguru]

三振法の帰結なるほど。前に読んだ気もするけど。ヒースは単に合理的な制度が（まだ）導入されていないのではなく、部族的報復的な制度のほうが人々の直感や感情に訴えかけて動員する力が強いと言っていましたね

[kjin]

科学的洞察の結果は学問的意味と社会的意味違うと思うけど。法規範と現実の個別案件の調整をやる訳だし法曹は百も承知だろうけど、ちゃんと法哲学とか法倫理過去の知見の蓄積とに伍すると思うとかどう見てるのかな？

[horaix]

この記事の著者の名前は初めてみるけど、学術的にはど素人の模様/今までもてはやされてた認知心理学や行動経済学からのアプローチがエビデンスなしとしてボロカスに否定されている、というのが現実なので

[nt46]

選挙の届出順のくじ引きは一回でええやろみたいな話ではなかった。

[fluoride]

科学的にってつきつめたら楽しいお薬配布で全問題解決しちゃうんでは

[kemononeko]

学部なら昔から教えられるけど厳罰化しても犯罪は減らない。必要なのは犯罪者に対する教育と社会参加のためのレール作り。でも割と厳罰化すればオッケーみたいな軽いのりで厳罰化すすめる人が多いのがもやもやする。

[rulir]

再現性があるものなら導入すべきだけど、行動経済学はちょっと危ないイメージがある。科学っぽいものを振りかざしているというか。システマティックレビューまで済んでるとかエビデンスレベル高いものならいいけど

[hide_nico]

“法律コードの考案や運用に関わる法律家は、社会科学や行動科学を必修として学ぶ機会がまずないので、人間の不正行為についての判断を直感に頼らざるを得ない。しかしその多くは間違っている”

[mkotatsu]

ブコメの「そもそも犯罪を起こす人は例外的な人だ」で、ゴミ箱なかったらポイ捨てしてやるぞ！って軽犯罪法違反平気な人はてなにめっちゃ居たやん、罰と罪悪感が大した事なければ割とやれるのでは？と思ったので

[new3]

重罪の場合は厳罰化の効果はほぼないのではと言われてたしかだけど、軽犯罪については厳罰化の効果は示唆されている。国内でもシートベルトの着用(運転席・助手席・後部座席)や飲酒運転も罰則強化で行動変容してる。

[kenjou]

科学者が思うほど人間の行動は単純ではない。行動学はうさんくさいので基本的に信用していない。

[firststar_hateno]

社会科学の知見を取り入れる行動法学は、法律に新たな光を与えてくれるかもしれませんわ。人間の性質を考慮することで、効果的な抑止策が見つかるかもしれませんのよ。

[kamezo]

ベンヤミン・ファン・ロイ,アダム・ファイン 『人を動かすルールをつくる――行動法学の冒険』（みすず書房）／行動科学を取り入れた「行動法学」の提唱……なのかな？

[BigHopeClasic]

言うても刑事法制って2000年以上同じ路線の上で、その時代における知性の最先端が継続して運用して今の形になっているので、経済学のようには今更変わるのが難しくはあると思うなあ。

[yoiIT]

みんな起きてしまったことに対しての罰にばかり興味を持って、同じようなことが起きないための対策について興味がなさすぎる。

[uunfo]

モラルハザードを防ぐ方法って科学的に確立してたんだっけ？

[magnitude99]

類を見ない世界最高額の選挙供託金や、死票を増やす小選挙区制と定数削減、一票の価値の格差、世論工作等で99％層の力を封殺。「志布志事件」では検察と警察が選挙工作に加担。法律は1％層の利益に叶う様に作られる。

[obsv]

経済はやや先行しているものの、法律や政治など社会科学分野の大半は、生物としての人間を考慮せずに作られているように思える。人間の性質を前提とした社会システムを作ることが求められているのではないか？

[kenzy_n]

時として損得を超えた選択がなされることもある。