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幻の長編小説が結ぶ戦争と震災、今こそ読みたい梅崎春生 | JBpress (ジェイビープレス)
野間宏、武田泰淳らと並び第1次戦後派と言われる梅崎春生(1915~1965)の幻の長編小説『幻燈の街』が東... 野間宏、武田泰淳らと並び第1次戦後派と言われる梅崎春生(1915~1965)の幻の長編小説『幻燈の街』が東京の小さな出版社から刊行された。 1952年4月から中国新聞、信濃毎日新聞などに150回連載された新聞小説。連載後、単行本として出されることがなく、全集にも収録されなかったのを、梅崎の研究者で、『梅崎春生 ユーモアと「幻」』の著者である柳澤通博さん(66)が梅崎の未亡人である惠津夫人の許可を得て、自ら主宰する木鶏書房という出版社から発刊した。 2015年が梅崎の生誕100年、没後50年にあたることや、高齢となった惠津夫人が元気なうちにお蔵入りされていた作品を「蔵出し」する、といった理由が出版の動機として挙げられている。しかし、終戦から間もない時期の東京を舞台にした帰還兵の物語がいま刊行されるのは、「震災後」と「戦後」との比較という問題が、編集者の意図とは別に提起されているように思える。
2014/06/13 リンク