日本中で刃物を研いだ天然砥石「伊予砥」 閉山から半世紀で展示会 | 毎日新聞

「伊予砥」の原石や、それを削り割る金づちなども展示されている＝愛媛県砥部町で2025年5月22日、松倉展人撮影 愛媛県中央部にある砥部町（とべちょう）。砥部焼の産地として全国に知られるが、町名の由来は千年以上前から良質の「砥石（といし）」を生み出してきたことにある。閉山から半世紀。刀剣、包丁や鎌、くわなどを日本中で研ぎ澄ました同町外山（とやま）・砥石山（町史跡）の天然砥石「伊予砥（いよと）」に光を当てる「砥部・外山 “伊予砥”展」が7月27日まで、同町大南の「砥部むかしのくらし館」で開かれている。入場無料。 柱のように規則正しい割れ目ができる「柱状節理（ちゅうじょうせつり）」が美しい砥石山。四国最高峰・石鎚山（1982メートル）が生まれるころの火山活動で地下から吹き上げたマグマが固まった安山岩の中に、硬い鉱物の微細な粒が含まれ、古代からその粒が刃物を磨いてきた。

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「砕石は後に砥部焼の原料にもなった」「資源の枯渇や人工砥石の普及の影響で1975（昭和50）年に長い歴史を閉じた」