【被曝リスクを検証する（下）】「上限２０ミリシーベルト」に上がる懸念の声 科学的根拠を聞き入れず不安ばかりに駆られる福島の現状

平成２３年３月の東京電力福島第１原発事故の影響で、福島に住むと放射線の危険にさらされるのではないか－という不安を払拭するデータがある。 生活協同組合（生協）の「コープふくしま」（福島市）の調査結果だ。コープふくしまは２６年４月、福島を含む１２都道県の組合員１０２人に依頼し、日常的な外部被曝線量を調査。放射線量の測定器を身に付けて生活してもらい、７日間の積算線量の違いを調べた。 その結果、福島では最大２０・７マイクロシーベルトと全国で最も高い値が出たものの、東京＝同１７・６マイクロシーベルト▽広島＝同１７・４マイクロシーベルト▽奈良＝同１７・１マイクロシーベルト－と全国的にそれほど違いはなかった。 コープふくしまは、福島で食事に含まれる放射性物質濃度も調べ、内部被曝の危険性がないことを示すデータも公表した。専務理事の野中俊吉さん（５６）は「子供たちに何か影響があったら、親は『避難しなかった自

[OSATO]

　「やみくもに怖がるのではなく、自分なりの物差しで理性的に判断しなければいけない」

[kamezo]

コープふくしまの調査（12都道県の７日間の積算線量。福島が最も高いが全国でも大差ない）と放射線影響協会の調査（放射線業務作業員の20年間追跡調査。累積線量［平均25.8msv］と死亡率は関連を示さなかった）。