【きのうきょう】届かなかった年賀状

大阪府東大阪市 滝田晴美 ８０ 無職 毎年年賀状を交換していた学生時代の友人から、初めて年賀状が届かなかった。寒中見舞いを出したが無反応。心配していたら２人の息子さんの連名の手紙。「母は今、認知症を患い、ホームにて暮らしております」と。 愕然（がくぜん）とした。長いこと会ってはいないが、ついこの間まで電話で昔の呼び名で話していた人が…。すぐ電話をしたら息子さんは最愛の母の運命を冷静に受け止め、淡々と現況を話してくださった。もはや家族も認識不能とのこと。いつかは訪れる老いの世界を考えないことはなかったが、今この現実を突きつけられ、少なからず動揺した。 一番切なかったのはお手紙の最後。「長年にわたるご交誼（こうぎ）、本当にありがとうございました」と結ばれ、これが彼女との事実上のお別れと、思わず涙があふれた。 この年になるとこのような事態が起き、自分がその立場になることも十分にありえる。今まで当

[sukekyo]

いい文章だなあ。この手の新聞投書シリーズをネットで読むのがおもしろいのか、おっさんになってこういうのがおもしろくなってきたのか。両方か。