シャープ液晶事業を鷲掴み…鴻海・郭会長が直轄し立て直しへ

台湾・鴻海（ホンハイ）精密工業が完全子会社化して再建を目指すシャープで、主力の液晶を含むディスプレー事業と太陽光パネル事業を郭台銘会長の直轄とすることが２８日、分かった。いずれも赤字幅が大きく、抜本的な立て直し策が必要となっている。意思決定を迅速にし、郭氏自身によるトップセールスなども展開して立て直しを図るとみられる。 関係者によると、郭氏は７月にも来日する方向で調整している。堺市に移転したシャープ新本社で幹部らに、こうした経営方針を徹底するとみられる。 ディスプレー市場では今後、有機ＥＬが台頭するとの見方が有力だ。韓国・サムスン電子が先行するが、郭氏は「シャープの技術を活用し３～４年後に追いつく」と主張している。また、鴻海は昨年１２月にソフトバンク、インド企業との３社で合弁会社を設立し、インドでの太陽光発電事業に参入しており、今後の需要拡大を見込んでいる。 シャープは鴻海から６月末に総額