“マンガ”人気はドイツでも不動だ。大型書店だけでなく小さな駅の本屋にも、必ず漫画コーナーが設けられている。 都市部には、漫画や東アジアのサブカルチャーを取り上げた雑誌を扱う専門店もある。最近では漫画の描き方ガイドや画材が売られていることも多い。この背景にあるのは、ドイツにおける漫画文化の変容である。読むだけではなく、自分でも漫画を描いてみたい人たちが増えている。 一方で、ドイツで漫画家として生計を立てることは、日本以上に難しい。日本ほど漫画家が職業として確立していないからだ。ドイツにおいて、漫画家やそのアシスタントを取り巻く環境はどうなっているのだろうか。 漫画家はドイツではどんな立ち位置? 「ドイツの場合は、最長3巻までという契約で新作を出すことがほとんどです。日本のような長期連載はありませんし、発行部数も多くありません。そのため漫画家が受け取る報酬自体が少なく、漫画家として食べていける