弱肉強食というのは中国故事です。強い獣が弱い獣を食うように、人の世も古来はそのような生き方をしていた。だが儒教によってこのようなことはなくなった。すなわち文明によって人は獣のような生き方をせずに済むようになった。といった話です。 弱肉強食の故事をそのまま解釈すれば、文明を得たから。ということになります。 でも、根本的なところで、自然界は弱肉強食じゃありません。 1200年も前の故事ですから、別に科学的な話を書いたわけでもありません。 自然界は「生態的地位の獲得」です。 自然界では食われる側が生物種として脆弱であることにはなりません。イワシは大型魚類、海鳥、海洋ほ乳類などに食われまくっていますが、大繁栄していますね。 けっして弱くないのです。むしろ自然界では勝者として地位を獲得しています。 イワシのようなプランクトン食、すなわち低位の食性を持つ生き物は、「エサに困らない」という最大の利点を持