同館は、原俊夫(原美術館を運営するアルカンシェール美術財団理事長)の祖父にあたる実業家・原邦造の私邸を美術館として利用したもので、1979年に開館。しかしながら建物としての歴史はさらに古く、原邸自体は1938年に竣工した。 設計は東京国立博物館本館や銀座の和光本館などを手がけた渡辺仁で、白く平面的な壁やガラス窓、鉄格子などを取り入れたモダニズム建築として2003年にはDOCOMOMO(モダン・ムーブメントに関わる建物と環境形成の記録調査および保存のための国際組織)にも認定されるなど、名建築として評価されている。 しかしながら、同館は老朽化を理由に1月で活動を終了。群馬県渋川市のハラ ミュージアム アークと統合するかたちで、今年4月に「原美術館ARC」として活動を再スタート。あわせて旧原美術館に常設されていた作品も群馬へと移された。 今回の解体工事の期間は5月24日から9月17日までで、工事
