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ブックマーク / tonan.seesaa.net (133)

  • 「令」の印刷文字と手書き文字の字体について: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 新元号「令和」が2019年4月1日に発表されました。 発表時、菅官房長官が掲げた「令和」と書かれた書の「令」の字に違和感を持ったのはわたしだけではないでしょう。 そこで「令」の字体についてまとめてみることにしました。 上の表は古代から現在までの「令」の代表的な字体を示そうとして選んだ字形です。 上の5例は内閣や省庁が告示や発表、使用している代表的な文字です。 左から「当用漢字表」「当用漢字字体表」「学習指導要領」「常用漢字表」「元号発表時」の字形です。 「字形」とした理由は

  • 文化庁『手書き文字の字形」と「印刷文字の字形」に関する指針』についての意見メモ: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 何年も前のことで、忘れちゃいそうなので、メモしておきます。 2015年1月18日 文化文化部国語課の武田康宏さんから、『「手書き文字の字形」と「印刷文字の字形」に関する指針』の作成について意見を聞きたい旨、メールをいただく。「指針の作成」というのは、常用漢字表の「(付)字体についての解説」の内容を,もっと分かりやすく説明したガイドを作ろうというものなのだという。 1月21日 武田さんが拙宅にいらっしゃる。下記の点についてお願いした。 ◉いくら前文に「正しい字体は1つではな

  • 説文篆文の「大」と「天」はおかしい: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    説文解字の親文字(説文篆文)の「大」と「天」は泰山刻石の「大」と「天」と字体が異なります。 説文解字は後漢に作られたもので、泰山刻石は秦の時代に作られたものだから、泰山刻石の方が正しいとおもわれます。 「大」をパーツに持つ文字「夫」「央」「立」「並」は説文篆文には合わず、泰山刻石と合います。 小篆では説文篆文には従わず、泰山刻石に従うことにします。 〈追記2017.11.28〉 説文篆文の「大」と「天」は「籀文」として掲載されるべき字体なのではないでしょうか。

  • 『説文解字』の李陽冰による校訂は小徐本の底本か?: ほぼ文字についてだけのブログ

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 『説文解字』は後漢の許慎によって編まれた最古の部首別漢字字典である。 説文解字の校訂として、ボクでも知っているものは、 ◎南唐の徐鍇による『説文解字繋伝』=小徐 ◎北宋の徐鉉(徐鍇の兄)による『説文解字』=大徐 ◎清の段玉裁による『説文解字注』 の3つであった。 ところが唐の李陽冰が校訂しているということを近年知った。 李陽冰を知らなかったのは迂闊でした。 李陽冰の校訂と小徐との関係について、異なることを述べているをメモがわりに取り上げておきたい。 ◉『説文篆文

  • 「葛」の字体について: ほぼ文字についてだけのブログ

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 先日(2017.9.30)桑沢デザイン研究所で行われた「佐藤敬之輔 再考 明日のタイポグラフィを考える」でのこと。 パネリストの葛西薫さんの「葛」はどの字体なんですか?という話題が出た。 つまり下部が「人+L(ひとかぎ)」なのか「ヒ」なのかという質問。 葛西さん曰く「どちらでもいいです」。 さすがに字体のなんたるかを知っている人だと敬服した。 葛西さんは子どもの頃、お母さんからは「メ+L(メかぎ)」だと教わっていたが、後に印刷物を見たら「人+L(ひとかぎ)」だった。それで手

    「葛」の字体について: ほぼ文字についてだけのブログ
  • 紙型はいつ縮むの?: ほぼ文字についてだけのブログ

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 紙型 金属活字を使ってを印刷するときは、活字を組んだ版を厚紙にプレスして型を作ります。 これを紙型(しけい)といいます。 この紙型に鉛を流し込んで版をつくり、その版にインキをつけて印刷します。 売れるは何度も印刷するのですが、初刷りと17刷りを比べると後者はサイズがかなり小さくなっています。 http://tonan.seesaa.net/article/397491267.html?1499748332 ボクは、最初に作った紙型を何度も使うものだとおもっていました。

    紙型はいつ縮むの?: ほぼ文字についてだけのブログ
  • 築地活版所の7.5ポイントかなあ?: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    新潮社の小駒さんから奨められた。 『校正の研究』編集者:大阪毎日新聞社校正部 印刷社:明治印刷株式会社 発行所:大阪毎日新聞社/東京日日新聞社 発売所:春陽堂(昭和4年11月発行)。 内容を奨められて買ったのだが、活字がめずらしい。 初刷りを買ったので活字サイズが縮んでいないはず。 測ってみるとぴったり7.5ポイントでありました。

  • 小篆の「奈」: ほぼ文字についてだけのブログ

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 篆刻は通常、小篆か印篆で刻むのだが、「奈」という字は小篆にも印篆にも見えない。 『新書源』によれば、「奈」は前漢に出来た文字らしい。 『必携篆書印譜字典』を引くと「篆は柰に作る」とある。 小篆にはない形なので、「奈」のかわりに「柰」を使えということらしい。 「奈」と「柰」は異体字なのだろうか、別字なのだろうか。 「小學堂」という文字検索サイトで「奈」の「異体字字典」を検索すると、『説文解字』は、表示されない。 同じサイト内で「字形演變」を見ると、親文字として「祟」が表示され

    小篆の「奈」: ほぼ文字についてだけのブログ
  • 手動でベタ組みの調整をしてみる: ほぼ文字についてだけのブログ

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 手動でベタ組みの調整をしてみます。 金属活字の組版で、どのように調整していたかを追体験してみようという試みです。 なぜこんなことをするのかというと、アプリケーションの設定に役立つと考えたからです。 おかしなところがあったらご教示ください。 ではやってみましょう。 文字サイズは24級です。 24級で文を組むことはまずないとおもいますが、小さいとわかりにくいので大きくしました。 それと24は8で割り切れるので都合がよいのです。 金属活字の組版の追体験といいながら、写真植字の単

    手動でベタ組みの調整をしてみる: ほぼ文字についてだけのブログ
  • 『康煕字典』原刻本の版木の疵について: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    野崎邦臣著『漢字字形の問題点』(天来書院)が届きました。 たいへんな労作です。頭が下がります。 まず驚いたのは、筆者の野崎邦臣さんは、東京大学の東洋文化研究所附属図書館蔵の康煕字典の内府東大)が当に原刻かどうか、北京図書館(現在は中国国家図書館)まで行って照合して、間違いなく原刻だと確認したということです。 その証拠として、刀部の「刳」にある版木の疵をあげています。 それではわれらが書香文庫・境田稔信さんが蔵する康煕字典はどうなのか? 書香文庫 同じように疵がありました。あ~良かった。

  • 大熊肇の組版道場で配っている資料の例: ほぼ文字についてだけのブログ

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所

  • 『私家版 仮名で見分ける活字ガイド』改訂150314: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    『仮名で見分ける活字ガイド』を改訂しました。 ◇秀英8pt ◇大日法令印刷8pt(岩田母型8pt) を追加しました。 PDFデータ(2~5ページ分) kumihandojo02-3_02-05.pdf 〈追加した部分〉 秀英8ptは「か」「が」、「さ」「ざ」、「た」「だ」、「と」「ど」の字形が違います。 この資料は「大熊肇の組版道場」で配付しているものの一部で、この後に、昔から近年の印刷物が30種ほど掲載してあって、使われている活字や組み方の変遷などをみんなで考えます。 使われている活字名は伏せてあり、みんなで考える。 ルビに肩付きと中付きが混じっています。ケースバイケースなんですね。なるべく作業を少なくしてる。

    『私家版 仮名で見分ける活字ガイド』改訂150314: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)
  • 原本を確認!「当用漢字表」の「隠(隱)」: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘(2014/05/09)の小駒勝美さんからのご教示の内容を確認するため国立公文書館で『官報』に発表された当時の「当用漢字表」と「正誤」の原を確認してきました。 これまで国立国会図書館所蔵の「当用漢字表」の画像を使っていましたが、不鮮明で困っていました。 国立公文書館では原を直接さわることができ、しかもデジタルカメラでの撮影可なのです(三脚使用は不可)。 「当用漢字表」は昭和21年(1946年)11月16日の『官報』号外に掲載されました

    原本を確認!「当用漢字表」の「隠(隱)」: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)
  • 新刊『キチンと身につけたい人のための デザインの総復習。』共著(MdN): ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所

  • 平仮名の横線から縦線への運筆の回転方向について: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 30年ほど前、1年間だけ書道教室のお手伝いをしたことがあった。 子供が書いてきたお習字に朱で直したり丸をつけたり、お手を書いたりしていたのだが、どうにも腑に落ちない字があった。 それが平仮名の「さ」だ。 平安時代の「さ」は〈Aの運筆〉のように、横線を左から右に書き、そのまま逆時計方向に運筆して右から縦線(斜め線)に続く。 これが草書や平仮名の運筆であり、効率的でエコな運筆だ。 ところが小学生のお習字は〈Bの運筆〉のように、横線を左から右に書き、止まって、左に引き返して、時

  • 「敍」「敘」「叙」: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 「敍」「敘」「叙」は同じ字種の異体字です。 説文篆文の字体に従えば「敍」となりますが、「攴」と「攵」は通用しますので、唐代の正字体は「攵」を採用しています。「子弾庫楚帛」の旁は「攴」ですが、解釈によっては「敘」になります。 『陸軍幼年学校用字便覧』では「敍」を〈字〉、「敘」を〈正字〉、「叙」を〈許容字〉としています。 『干禄字書』や『五経文字』では「叙」は〈俗字〉や〈訛〉とされています。 いままで「敘」が「叙」に変化したのだとおもっていました。ところが、隷書に「叙」しかな

  • 『学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方』サンキュータツオ著: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 著者のサンキュータツオさんはお笑い芸人なんだけど、早稲田大学第一文学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科日語日文化専攻博士後期課程修了。文学修士。一橋大学非常勤講師。という経歴。文体論の研究をしている人。先日TBSラジオの「メキキの聞き耳」で漫才師の昭和のいるこいるの漫才の分析を聞いて感心しました。 辞書200冊をコレクションしているそうだが、先日これまたTBSラジオの「安住紳一郎の日曜天国」で、「当の辞書のコレクターはこんなもんじゃない、5000冊持っている人がいる

  • 字体についてのオススメの本や字典: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所

  • 【力】勁勉勉勘動務勤: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 ※画像をクリックすると拡大できます。 ※小駒さんからご指摘のあった誤りを訂正しました(2012/09/24)。 【勉/勉】中国では昔も今も正字も慣用字体もすべて「勉」。康煕字典にも「勉」はあるが「勉」はない。「勉」が現れるのは日の江戸期だが、草書は「勉」をくずした字体。漱石も江戸期と同じ。当用漢字表は「勉」で、当用漢字字体表で「勉」に変更。当用漢字字体表の発表時、岩田母型製造所には「勉」の字体の母型はなかった。 【勘】説文にはなく新附で追加された。新附と五経文字では「甘+

  • 粋な「拡張源氏名」を教えてください: ほぼ文字についてだけのブログ(tonan's blog改)

    トナン・大熊肇の(ほぼ文字についての)覚え書きです。 充分に検証していないこともありますので、眉につばをつけてご覧ください。 連絡先:hajimeアットマークtonan.jp(「アットマーク」を「@」に変えてください) 『文字の骨組み』2刷の間違いとご指摘 『文字の骨組み』初刷の間違いとご指摘 『文字の組み方』訂正箇所 おねえちゃんたちがお店で名乗っている名前を「源氏名」といいますが、来「源氏名」というのは平安時代の女官たちが『源氏物語』にちなんで名乗った名前のことです。 最狭義には『源氏物語』54帖の巻名のいずれかそのものに限られたのですが、巻名にはないけれど源氏物語に登場する人物などを含むようになり、さらに源氏物語とは直接の関係ないが源氏物語を連想させるような雅な名前もつけられるようになるなどして〈拡張〉されていったそうです。 『源氏物語』54帖の巻名にない名前を、仮に「拡張源氏名」