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ブックマーク / typojourney.blog81.fc2.com (41)

  • 文字の旅人 - MSフォントの適切な使い方

    私達を取り囲む全てのものは,どこかで,誰かの手によって作られている。また,役割を持って生れてくるものである。「ExcelとMS Pゴシックは読めない」という少しショッキングなことを書いたので,ここではMS Pゴシックの名誉のために,文字エンジニアから見たMSフォントの適切な使い方について書かせていただこうと思う。 そもそもMSフォントは印刷用に作られたものではない。「しょぼい」「ぼろい」「かっこわるい」と言われるが,印刷の活字と比べると確かにそのとおりであるが画面表示では使い方によっては見やすい。MSフォントには,線画を間引く,大きく強弱をつける,という印刷用途には不向きであるが,画面での文字のつぶれに配慮した工夫が施されている。これはOsakaフォントにも同様のことが言える。 MSフォントにはPがつかないものある。こちらの方が前から存在しているのだが,それがなぜなのか皆さんは考えたことが

  • 文字の旅人 - 「文字の組み方講座」を開催

  • 文字の旅人 - 科学と技術

  • 文字の旅人 - 大熊肇氏が『文字の組み方』を発売

    2月に開催された「PAGE2010」や「DTPの勉強部屋 第16回」で講師を務められた,出版デザイナーの大熊肇氏による『文字の組み方―組版/見てわかる新常識』が,デザイン雑誌『アイデア』や『デザインノート』で有名な誠文堂新光社から2月28日に発売された。 このは,入門書の形をとっているが内容は濃密である。何が言いたいのかわからない所謂「デザイナー」ではない。また,入門書は往々にして著者自身が初心者である場合が多いが,そういった類のものとは一線を画すものである。「文字」を取り巻く,書道,ビジュアルデザイン,印刷組版,言語,認知などの分野に通じた著者から放たれた「文字の世界への入門書」と言えるものである。ビジュアルデザインで最も難しい技能の一つとされる組版について,大胆に悪い例を挙げ,良い例と比較し,その理由や背景にまで触れられた内容は画期的であり,衝撃的でさえある。 世の中は紆余曲折があ

  • 文字の旅人 - ポケモンカードゲームを買ってみた

  • 文字の旅人 - 常用漢字表も人によって作られるもの

    来年2月の答申を控えて常用漢字表の話題は尽きない。Yahoo! ニュース(産経新聞)によると,内閣法制局が常用漢字表に法律でよく使われる賄賂の「賂」,禁錮の「錮」,勾引の「勾」,毀損の「毀」,瑕疵の「瑕」「疵」などの文字を入れるように求めているそうだ。 常用漢字表については当用漢字字体表や当用漢字表が前身で,そもそも漢字を廃止するまでに当面用いる文字であったという話しをよく聞く。時間の経過によって位置づけが変化し,今では漢字使用の目安となっているが,字体の簡略化や文字の数を制限したことが我々の生活に有用であったことはある面事実だと思う。 私は「瑕疵」という語句をたまに使うが,その時にしか使わない難しい字だと思いながら使っている。たまに使うという観点から見ると常用漢字に入っていてもおかしくないと思うが,難しい文字というところからみると常用漢字ではないだろうと思ってしまう。自分の中でも二つの見

  • 文字の旅人 - 文字の専門家とは

    百年以上の歴史を持つ名門企業に勤め,「文字の旅人」を名のるからには文字の専門家でありたいと思っている。目的を持って出歩くと,様々な専門家の方お会いすることができる。私は,その興味深く楽しいお話しに引き込まれてすぐに影響を受けてしまう。それはそれでいいのだが,自分自身を充実させる必要もある。 一般に専門家と言うと,円周率を無限に唱えたり,日中の駅名を暗記しているびっくり人間のようなものが思い浮かぶのだそうだ。それはそれで素晴らしいが,しかし私の中の専門家のイメージはそういうものではない。語弊があるかもしれないが,専門家とはいたって普通で自然な存在だと思う。 辞書で専門家を引いてみると,「その学問分野や事柄を専門として,それに通じている人。エキスパート。」(岩波国語辞典)とある。これを採るならば,なにも難しく考えることはなく,印刷会社に勤めているほとんどの人は文字の専門家なのである。ただし,

  • 文字の旅人 - 第14回「DTPの勉強部屋」で思ったこと

    もう一か月近くも経ってしまったが,7月25日に行われた第14回「DTPの勉強部屋」で思ったことを残しておく。 今回の内容は「スクリプト特集」で,たけうちとおるのスクリプトノートの竹内亨氏とCross the Seaの浅田正洋氏がゲスト講師であった。全編プログラムに関する話であったが,竹内氏は美術系の学校ご出身の元々デザイナーである方で,浅田氏はイラストレーターの経験や写植会社経営のご経験を持つ方で,プログラムの話といってもいつもと変わらない空気を感じた。 お二人はどちらも美術の分野を経てからプログラマーの方面に進まれ,勤務先では責任のある立場になられている方である。少し大げさな表現かもしれないが,科学と美術が融合する良い意味の「混ざっている感覚」や,仕事の中での「広がり感」を持った,私の憧れの形,理想を体現する方々である。私の考えるデザイナーというものは,一つこういう形がある。 特に浅田氏

  • 文字の旅人 - 第3回ワークショップ: 文字に参加

    7月18日に花園大学で開催された,「ワークショップ: 文字」に参加させていただいた。 私もお話しさせていただいたのだが,機会をいただいたことでそれに向けて日ごろ考えていることをまとめることでき大変勉強になった。文字というより印刷業界に関する話なので,次はその内容を周りの人に伝えていきたいと思う。 イベントの雰囲気は,第3回目である今回も文字に関わる幅広い分野の人たちが集う会であった。インターネットで繋がる人とその先の現実社会で繋がる人までが,「文字」という言葉に引き寄せられ実際に集う形となった。いわば,このイベントがなければ出会うことがない面々が集った奇跡的な時間であったと思う。 「文字」をテーマに幅広い分野の人たちが集まる会というのは私が理想としていたものでもあるのだが,非常に勉強になる一方で,背景の違いによる単純な用語の違い,考え方の齟齬,立場による主張の違いのようなものを感じさせられ

  • 文字の旅人 - 一般にもおすすめできる文字の本

    先日ご紹介した『プルーストとイカ』に関して「少し難しい」という声をいくつかいただきましたので,一般の方にもおすすめできる文字のとして,最近読んだの中からもう一冊ご紹介させていただきます。 今回ご紹介するのは『文字の骨組み』というで,書道家であり,ブックデザイナーであり,印刷史にも通じる多才な著者,大熊肇氏が文字の「字体」を多面的に考察した内容となっています。 職業で文字に関わる人の間でも難しいと言われることがある「字体」について,噛み砕いた言葉で丁寧に説明されており,さらに,図版を豊富に用い,重要語句は太字や色を着け,巻末にはよく引用される資料を収録するなどの工夫を凝らして積極的に説明されています。特に後半は,エッセイのような50ものトピックが掲載されていますので,テンポよく,雑学のように楽しく読んでいただけると思います。 私の場合は,仕事ではもちろん,小二の息子に文字の書き方を教

  • 文字の旅人 - 私のやりたいことについて

    以前,印刷史研究家の府川充男氏の奥様から「あなたは何がしたいの?」という質問をいただいた際に,よく「何がしたいのか分からない」と言われることと混同して回りくどい説明になってしまい,うまく答えられないことがありました。恐らくこの場面以外でもそういう話しをしてきていると思うので,ここに私が何をしたいのかということを残しておきたいと思います。 私がやりたいことを一言であらわしますと「印刷の世界を良くしたい」ということです。印刷の世界を,主体性と誇りがあり,知的で,文化的にも経済的にも豊かなものにしたいと思っています。 この目標から私は遠いところにいると思っています。しかし,この世界にいる者としてはそこを目指し,そしてやり遂げなくてはいけないと思っています。お客様は言うに及ばず,そこに生きる人,そして経営者自身もこの世界を見下しているような状態を私は承服できません。 私は,主体性と誇りがあり,知的

  • 文字の旅人 - 『アイデア310 日本のタイポグラフィ 1995―2005』を見てみた

  • 文字の旅人 - 洗練されたLEXUSの広告

  • 文字の旅人 - Font Style Book 2009発売

    DTP & Webデザイナーのための書体見帳『Font Style Book 2009』がワークスコーポレーションから発売されていますね。 組版や文字・フォントへの関心は,一定の高い水準で存在していて―近頃高まってもいるようで―同様の書籍が他にもいくつか出版されていますが,私はその中でもこのFont Style Bookをおすすめします。ワークスのDTP系書籍の中では,別格的な出来栄えになってきていると思っています。 メインの組見のページは,一見ベンダーごとの分類でシンプルに並べただけのように見えますが,実はいろいろと工夫が凝らされており,書体の特徴がつかみやすく,探しやすく,非常に便利です。また,タイプデザイナーの竹下直幸氏が監修する巻頭の「Visual Index」で書体の様式別の検索にも対応しており,痒いところに手が届くという感じです。 賛否が分かれそうな表紙については,私は大賛

  • 文字の旅人 - 文字の力で戦う 侍戦隊シンケンジャー

    今日からテレビ朝日のスーパーヒーロータイムに新しく「侍戦隊シンケンジャー」が登場しましたね。 このお話は,『武芸に優れ,代々受け継いだ不思議な文字の力“モジカラ”で戦う志葉家の殿様と4人の家臣たち※』の物語で,日文化に由来するアイテムがいたるところに登場します。そして,変身アイテムはなんと「ショドウフォン」と名づけられた毛筆です! 脚家は映画化四作目も決まった「仮面ライダー電王」を手がけるヒットメーカーの小林靖子さんで,この作品もヒットすること間違いナシ。書字文化の見直し,文字文化の盛り上がりが期待できます。これは,書く文字と印刷活字との関連を研究される,トナンさんこと大熊肇氏の大ブレークを予感させる出来事ですね。 ※http://www.tv-asahi.co.jp/shinken/contents/intro/,2009年2月15日 →テレビ朝日/侍戦隊シンケンジャー →Tonan

  • 文字の旅人 - 「ワークショップ:文字」に行ってきました

    最近外出を自粛しているのですが,新しい取り組みのヒントになるのではないかと思い,2月7日に立川の国立国語研究所で開催された「第2回ワークショップ: 文字 ―文字の規範―」を聴講してきました。 発表の概要は下記のようなものでした ・當山氏:地域で事実上使われている字体のお話し。 ・小形氏:大手印刷会社の印刷活字字体の規範と運用の変遷について。 ・小池氏:JISX 2013の選定における当時の議論について。 ・師氏:Unicodeに登録が提案されている日の携帯電話の絵文字をめぐる様々な議論について。 ・狩野氏:活字会社が長年引き継いできたものを新しい技術にどう対応させたかということについて。 ・池田氏:過去の時代の規範と実際の運用について。 ・林氏:台湾における日教育の現状を紹介。外から見た日語の姿について。 全体を通した私の感想としては,第一に規範といってもいろいろなレベルがあるのだ

  • 文字の旅人 - レタリングの本を読んでみました

    土曜日の「パソコン練習中」で毎日レタリングをしていた頃のことを思い出したので,久々にレタリングに関するを読んでみました。 高校のとき使っていた,『新レタリングの書き方』(田中正明,立石雅夫著,1991)のページをめくると,「おお,懐かしいー」というのが第一印象だったのですが,よく見ると見となっている印刷活字は写研の書体ばかりだということに改めて気づかされました。 最近はどうなっているのかと思い,『新編 書体サンプル集』(財団法人実務技能検定協会編,2006)を見てみたのですが,やはり全て写研。印刷の活字やパソコンのフォントはかなり様変わりしましたが,レタリングの頂点は今も昔も変っていないようでちょっと安心しました。 ところで,昨年受験したDTPエキスパートの更新試験に文字の部品に関する問題が出たのですが,私が調べたものと呼び方が若干違っていて少し気になっていました。『20代デザイナーの

  • 文字の旅人 - タイポニュース 2008/11/02

  • 文字の旅人 亮月研前後の名古屋観光情報

    この週末、8月23日(土)に主に名古屋圏で活躍する文字や印刷を愛する人のための集まり「亮月研」を開催するのですが、名古屋圏以外の方に多くお越しいただけるようなのでその近辺の名古屋の展覧会情報を少しご案内させていただきます。 この夏名古屋は「版」と「版画」がアツい! として今回見学する名古屋市美術館の「版」の誘惑展以外に2つの展覧会が開催されています。 ◆駒井哲郎 銅版画展(名古屋ボストン美術館)  4月26日から9月28日まで開催 ◆隷書東海道・張交図会・双六の旅(三菱東京UFJ銀行貨幣資料館)  7月14日から9月4日まで開催  実はこちらが一番お勧めなのですが、土・日・祝日が休館のため、23日には見学できません。 版とは外れますが、こちらもお勧めです ◆古代エジプトの美展(松坂屋美術館)  7月26日から9月8日まで開催 ◆徳川家康と戦国の戦い(徳川美術館)  7月12日から8月31日

    funaki_naoto
    funaki_naoto 2008/08/19
    これは有難い。
  • 文字の旅人 ニュースウォッチ 2008/08/09