東京大学(東大)などによる研究グループは、1原子の鉄原子と10の炭素原子(5つのメチル基と1つのシクロペンタジエニル基)を分子表面に持つ[60]フラーレン化合物「バッキーフェロセン(Fe[C60(CH3)]5(C5H5)」が、分子内の1つの鉄原子の触媒作用により、まわりの炭素原子を取り込み、[70]フラーレンに類似した構造を持つより大きなフラーレン骨格に構造変化する様子を、高分解能電子顕微鏡で観察することに成功したことを明らかにした。 同成果は東大大学院理学系研究科化学専攻の中村栄一教授と産業技術総合研究所(産総研)の越野雅至研究員、東大大学院理学系研究科光電変換化学講座(社会連携講座)の松尾豊特任教授らによるもので、米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society(JACS)」(オンライン版)にて公開される予定。 2010年のノーベル賞であ