走行中に自転車が真っ二つに割れるなんて、思ってもみなかった。目の前で起こっている状況がよく飲み込めず、とにかく笑うしかなかった。長年、尻を預けていた愛車ビアンキは2008年8月15日、終戦記念日に絶命した。享年7歳。 反戦パンクスの集会の帰り、家に戻ってレゲエが無性に聴きたくなった夜、ボクは歩行中の友人にあわせて、自転車を徐行運転していた。頭の中では、待ちきれずにレゲエの裏打ちのリズムが鳴り響いていており、それに合わせてボクは無意識に体重を上下に移動しながら、自転車を小刻みにカッティングしながら走っていた。 軽い下り坂になったので、ボクはブレーキをうすく効かせながら、歩行者の速度をキープすることに努めていた。その瞬間、ボクの目線は急激に降下した。自転車のボディがハンドル部分でもげたのだ。 最近、住居を変え、職場を変え、ライフスタイルを変えたボクは、まだまだ変えられるものを探していた。変化こ