大阪地検特捜部の証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件で、最高検が、「佐賀元明・元副部長がフロッピーディスク(FD)を取り返してもみ消そうとした」「大坪弘道・前部長から箝口(かんこう)令だと口止めされた」との供述を部下の検事らから得ていることがわかった。改ざんを知りながら隠そうとしたという最高検の見立てに対し、大坪前部長と佐賀元副部長は「意図的な改ざんとの認識はなかった」として徹底抗戦する構えだ。 部下の供述などをもとにした最高検の見立てでは、前田恒彦・元主任検事によるFDの改ざんは2010年1月末、半年前に改ざんを打ち明けられていた国井弘樹検事らを通じ、特捜部と公判部など計6人の現場検事の知るところとなった。 部下の供述などによると、大坪前部長は同年2月1日、佐賀元副部長を同席させ、国井検事と公判部検事を部屋に呼んだ。公判部検事が大坪前部長に「検事正と次席検事に早く報告すべきだ」と求めると