過去の出来事を思い出せない認知症患者や脳に障害を負った人に、希望の光が差し込んだ。 米南カリフォルニア大学とウェイク・フォレスト・バプティスト医療センターの研究者が、障害のある脳が記憶を形成することを補助する世界初の人工インプラントを開発した。これは脳内の記憶シグナルの操作に成功した世界で初めての事例である。 脳が変性すると、最近の出来事から長期記憶が形成されなくなる。脳に障害のある一部の人が、昔の出来事は思い出せるが、最近の出来事は思い出せないのはこのためだ。
税制、福祉、中絶、同性婚、環境規制……何が正義か、誰がどんな権利をもつのかをめぐって現代社会は引き裂かれる。人々が自分の考えを心の底から正しいと信じて争うとき、対立を解決する方法はあるのか? ジョシュア・グリーンの『モラル・トライブズ』から阿部修士氏による解説を転載する。 これまでの本とは一線を画する、新たな道徳哲学の本がついに翻訳・出版された。著者のジョシュア・グリーン氏は、若くしてハーバード大学心理学科の教授となった新進気鋭の研究者である。彼は二一世紀初頭に、「少数の命を犠牲にしてでも多数の命を救うべきか?」といった人間の道徳判断に関わる脳のメカニズムを、世界に先駆けて報告し、一躍時の人となった。 彼の研究は心理学と神経科学、そして道徳哲学を独創的に融合させたものであり、今なお世界中の多くの研究者に多大な影響を与え続けている。本書は彼のこれまでの研究の集大成であり、極めて野心的かつユニ
消しゴム大の脳は、成人した人間の皮膚細胞から作成されたもので、これまで開発された中では最も完全な人間の脳モデルだ、と研究を行ったレネ・アナンド氏は主張している。 これまでの脳を成長させる試みでは、9週間の胎児の脳に似せたものが作られていたが、こうした「脳オルガノイド(原形質類器官)」は完全なものではなく、脳の一部の特徴のみしか有していなかった。 「私たちは完全な脳を一から育てることに成功しました」とアナンド氏。同氏のチームは、脳の多種多様な細胞と遺伝子の99%を再現したと主張する。また、脳には脊髄、シグナル伝達回路、さらには網膜まで備わっているそうだ。 倫理的な問題もないという。「脳にはいかなる感覚刺激も入力していません。この脳は一切の思考をしていません」 アナンド氏によれば、まず皮膚細胞をあらゆる人体組織になれる幹細胞に変換した。これを脳や中央神経系の様々な構成要素に成長するよう仕向けた
【AFP=時事】極小の人間の脳をほぼ完全な形で実験室での培養に成功したとの研究結果を米大学の科学者が18日、発表した。神経系疾患の治療に大きな進歩をもたらす可能性もあるという。 加齢黄斑変性の英80歳男性、人工眼で視力回復 世界初 米オハイオ州立大学(Ohio State University)の報告によると、小さな脳の培養に成功したのは、同大のルネ・アナンド(Rene Anand)教授。脳の成熟度は、妊娠5週の胎児に相当するという。「それは発生中の脳のように見えるだけでなく、多様な細胞型、1個の脳に匹敵するほぼ全ての遺伝子の発現もみられる」と同教授は述べている。 オハイオ州立大によると、シャーレの中でエンドウ豆ほどの大きさになったこの脳には、多種多様な細胞や脳と脊髄の主要部位の全てが含まれているが、脈管系は存在しないという。人間の皮膚細胞から培養されたこの小さな脳については、これまで
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