風立ちぬ [Blu-ray] ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社Amazon宮崎駿の新作「風立ちぬ」を新宿ピカデリーで観ました。以下ネタバレ感想。 二郎は美という呪いに囚われた、永遠の奴隷だ。それでも懲りない、懲りないのが凄い。 (★4) 死期が近づいた作家は子供に還ったかのように、自身の生涯を貫くテーマを正直にゴロリと吐き出すものらしい。たとえば教える者と教わる者、教育と学習を大きなテーマとしていた黒澤明は、遺作「まあだだよ」で身も蓋もない甘々の師弟の姿をぬけぬけと描いていた。宮崎駿の場合それは、職能至上主義と高純度のオタク人生にあたるようだ。「風立ちぬ」は堀越二郎と堀辰雄の物語であると鈴木敏夫は笛を吹いているが、その実態は宮崎駿の理想化された自伝である。そもそも紙の上で鉛筆を走らせてありもしないものをでっちあげるアニメ屋の仕事は、設計士のそれによく似ている。アニメーションという特殊