英国の1000年から1500年までの写本および初期刊本資料に関連した、オンライン上の一次資料群を検索できるサービス“Manuscripts Online”が、このほど公開されました。これは、英国JISCのe-Content Capitalプログラムの助成を受け、同国のシェフィールド大学やレスター大学等6大学の共同プロジェクトとして進められているものです。 なお、“Manuscripts Online”の対象年代以後の1500年から1900年までの歴史的資料については、“Connected Histories”という検索サービスが既にあり、今回の“Manuscripts Online”はその姉妹編に当たるものとのことです。 Manuscripts Online http://www.manuscriptsonline.org/ Manuscripts Online is Live! (Man
米国の大学では教科書の価格が高く、例えばカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)では学生一人当たりの教科書代が年間1,521ドルというデータがあるそうです。 このような背景のもと、UCLA図書館が、2013-14年度に“Affordable Course Materials Initiative”というプログラムを始めるようです。このプログラムに参加した教員は、図書館の所蔵資料や契約する電子リソース、オープンアクセスの文献を活用したり、教員自身が教材を作成するなどして、学生の費用負担を下げることが求められます。ただし、そのためには時間や人手が必要になるということで、同館から教員に対して資金援助が行われるという内容です。今回は、7人の教員に対して合計1万ドルが用意されています(5人×1,000ドル+2人×2,500ドルという内訳)。 参加を希望する教員はオープンアクセス文献などに関する図
社団法人日本書籍出版協会が、2013年3月4日付けで、「武雄市図書館に関する質問書」という文書を公表しました。4月にリニューアルオープンを控える佐賀県の武雄市図書館に対して、以下の2点を質問するものです。 (1)指定管理事業者であるCCCが書店を併営する件について (2)Tカードを貸出カードと併用する件について 2点目では、同館における貸出によってTポイントが付与されることが、「著作権法第38条第4項(*)に定められた、非営利無償の貸与の範囲を逸脱するのではないか」という疑いが示されています。 (*)「公表された著作物(映画の著作物を除く。)は、営利を目的とせず、かつ、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供することができる。」 武雄市図書館に関する質問書(
2013年3月7日、国立国会図書館と総務省が、東日本大震災に関するデジタルデータや、関連する文献情報を一元的に検索・活用できるポータルサイト「国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(ひなぎく)」を正式公開しました。 2012年2月に構築への取組みが発表され、同年11月以降2度にわたる試験公開が行われていたものです。2013年3月26日には公開記念シンポジウムが開催されます。 愛称の「ひなぎく」は、“Hybrid Infrastructure for National Archive of the Great east japan earthquake and Innovative Knowledge Utilization”の頭文字をとったものです。ひなぎくの花言葉である「未来」「希望」「あなたと同じ気持ちです」に復興支援という事業の趣旨が込められています。 同アーカイブでは、国立国会図書館
2013年3月11日、東京文化財研究所で「文化財の放射線対策に関する研究会」が開催されます。福島県第一原子力発電所事故により県内の文化財施設や屋外文化財が放射線の影響を受けており、放射線被害の調査手法、文化財の移動方法や除染方法等を検討し、今後の対策を立てておく必要があるという問題意識のもと、以下のプログラムで行われます。 ・開会挨拶・研究会の趣旨説明 ・環境の放射性物質とその影響 ・農業分野での放射性物質による土壌汚染と除染の現状 ・福島県での文化財の放射線被害の現状( ・博物館・美術館の放射線量バックグラウンド測定 ・総合討論 文化財の放射線対策に関する研究会(Word形式) http://www.tobunken.go.jp/info/info130225/20130225.doc 募集/催し物/入札公告(東京文化財研究所) http://www.tobunken.go.jp/jap
2013年3月4日、韓国国立中央図書館(NLK)が「書誌情報流通支援ウェブサイト」を開設しました。これまで別々に運用されてきた、CIP(Cataloging in Publication)、ISBN、ISSNのそれぞれの業務のウェブページが統合されており、CIPとISBNの申請が一度に可能になります。出版者が出版にあたってCIPとISBNを申請すると、NLKがCIPを元に図書情報データを作成します。そのデータは、「国家資料協同目録システム(KOLIS-NET)」(NLKが中心となって運営する公共図書館所蔵資料の総合目録)を通じて、出版前に全国の図書館や書店から利用できるようになるとのことです。 ISBN, CIP, ISSN 업무를‘서지정보유통지원홈페이지’에서 한 번에!(ISBN, CIP, ISSN業務を「書誌情報流通支援ウェブサイト」で一度に!)(韓国国立中央図書館HP 2013
OCLCのクラウド型図書館業務システム“WorldShare Management Services”の実稼働館が100を数えたそうです。2011年7月の提供開始からこれまでに北米、オーストラリア、欧州で導入され、その100館目は米国のネブラスカ大学オマハ校でした。また現在65館が導入準備中とのことです。 University of Nebraska Omaha is 100th OCLC WorldShare Management Services user in production(OCLC 2013/3/6付けニュース) https://www.oclc.org/en-US/news/releases/2013/201316dublin.html 参考: E1394 – 米国情報標準化機構ISQ誌の「未来の図書館システム」特集 http://current.ndl.go.jp/e1
2013年3月4日、石川県立図書館は、ウェブ上で『石川県史第二編』および『第三編』(日置謙著)の本文の検索と閲覧ができるサービスを開始しました。これは同日に公開されたTRC-ADEAC株式会社の自治体史・歴史資料検索閲覧システム“TRC-ADEAC”を利用したもので、同社のプレスリリースによると、任意のキーワードと関連する本文や人物の系譜、年表などをピンポイントで検索でき、PCやタブレット端末で閲覧できるということです。 『石川県史』 検索・閲覧 (TRC-ADEAC: 自治体史・歴史資料検索閲覧システム) https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11C0/WJJS02U/1700105100 石川県立図書館 (2013/3/4付けのお知らせに「デジタル版『石川県史』・「延宝金沢図」をホームページからご覧いただけるようになりました。」とあります) http://www.
米国ロサンゼルス市議会(City Council)が、コリアタウンにあるロサンゼルス公共図書館のPio Pico分館について、印刷図書に代えて、タブレット端末や電子書籍端末の貸出によるサービスの全面的なデジタル化を検討中と報じられています。なお、紙の本の全くない公共図書館には、テキサス州サンアントニオで設置計画が進められている“BiblioTech”があります。 Ktown’s Pio Pico Library Could Ditch Books and Go All-Digital (Curbed Los Angeles 2013/3/5付けの記事) http://la.curbed.com/archives/2013/03/ktowns_pio_pico_library_could_ditch_books_and_go_alldigital.php Making LA Public’s
2013年2月25日、台湾教育部主催のイベント「『読書』の世界を楽しむ―台湾2012年読書習慣調査結果記者発表会・表彰式」が開催され、台湾国家図書館が中心となって実施した2012年公共図書館利用調査の結果が公表されました。 調査結果によると、2012年の公共図書館における貸出回数は延べ1,602万回以上、貸出冊数の延べ6,182万冊以上となっており、前年より増加しています。そのほか、国民1人あたり平均で3.1回公共図書館に足を運び、国民の2人に1人は公共図書館の利用カードを所持、31-50歳の世代が公共図書館で読書する主要な世代であることなども報告されています。 また、イベントでは、台湾の公共図書館における読書推進に貢献した地方自治体首長や図書館関係者の表彰式、および各公共図書館の推薦により選ばれた図書館模範利用者の表彰式も行われました。図書館模範利用者については貸出冊数が多く、図書館を有
2013年3月7日、国土地理院が、「明治前期の低湿地データ」を公表しました。明治13(1880)年~23(1890)年に国が作成した地図にもとづいて、河川、湖沼、水田、湿地、葦の群生地など、水に関係する、「土地の液状化」との関連が深いと考えられる区域を抽出したものです。 このデータは、東日本大震災時に関東地方でも発生した液状化の発生に関わる条件のうち、「地下水位が高いこと」と「地盤の締まりが緩いこと」の2つを判断するために活用できるとしています。 明治前期の低湿地データ(国土地理院) http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/lc_meiji.html 「明治前期の低湿地データ」を公表(国土地理院 2013/3/7付けプレスリリース) http://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/bousaichiri60016.html 参考:
文化庁が、2013年2月1日から3月3日にかけて実施していた電子書籍の配信実験「文化庁eBooksプロジェクト」の、配信結果(ダウンロード数)を発表しました。13タイトル中、最もダウンロード数が多かったのは、酒井潔『エロエロ草紙』で、11,749件でした。なお、プロジェクトの結果は報告書としてまとめられ、2013年4月以降に公表される予定です。 「文化庁eBooksプロジェクト」について http://www.bunka.go.jp/chosakuken/jikken/ebooks.html 参考: 文化庁が電子書籍の配信実験「文化庁eBooksプロジェクト」を開始 http://current.ndl.go.jp/node/22811
2013年3月5日、米CBCのブログで、Miami Ad Schoolの学生グループの発案による“The Underground Library”というプロジェクトが紹介されています。 このプロジェクトは、地下鉄ではスマートフォンやタブレット端末のインターネット接続が切れてしまい、地上に出るまでの“空白の10分間”に手持無沙汰になってしまう人をターゲットにしたものです。具体的には、ニューヨークの地下鉄車内のポスターをスマートフォンで読みとると、現在ベストセラーとなっている小説等の冒頭10ページを読むことができるというもので、利用者が読み終えて地上に出ると、続きが気になるその図書を借りることができる現在地近くのニューヨーク公共図書館を調べることができるようになっています。 スキマ時間の読書環境の提供とその後の図書館利用に誘導するこのプロジェクトはまだコンセプト段階とのことですが、すでに多くの
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