machida77 さんや bat99 さんが『神を信ぜず』について紹介してくださっているので(表3、表4までw)、私も一つのエピソード(第一話「武士道裁判」に出てくるもの)を紹介しておきたい。 訴追された事件は次のようなもの。墜落したB29のパイロットの内7名(重傷者2名、内1名は間もなく死亡)が捕虜となり、「元気な連中」が大隊本部に連行されたあと残る重傷者が公衆の面前で斬首され、さらに「訓練」のため兵や見習士官が死体を銃剣で刺した。本書の記述によれば斬首した下士官の上官である中尉と死体を刺した見習士官などが起訴され、中尉は絞首刑となっている。(下士官は当初行方不明であったが中尉の処刑後に逮捕・起訴、重労働終身刑。) さて、この裁判における最大の争点は、この殺害が被告の主張するように一種の安楽死としての「介錯」なのかどうか、であった。安楽死はともかく「介錯」をどう評価するかはもちろん異文