【ロサンゼルス=堀内隆】ペルーで1990年代に起きた軍特殊部隊による民間人殺害事件で訴追されていたフジモリ元大統領に対し、同国の最高裁特別法廷は禁固25年とした一審判決を支持する決定を出した。この裁判は二審制で、同判決が確定する。ペルー紙レプブリカ(電子版)が2日、伝えた。 この事件は、フジモリ政権初期の91年と92年に、幼児を含む市民や学生ら計25人が軍の特殊部隊「コリーナ」に殺害されたもの。フジモリ被告は当時、頻発していた左翼のテロを抑え込むため組織の撲滅作戦を実施していた。 検察側は、被告が手段を選ばず、民間人殺害も容認する超法規的な「汚い戦争」を行ったと主張。弁護側は「大統領は具体的な軍の作戦に直接関与する立場にはなく、特殊部隊が被告の意に反して起こした出来事だ」と反論していた。 フジモリ被告はこのほかにも、腹心の元国家情報部顧問に国庫の金を不正に渡した横領罪や、野党議員を買