パリ五輪のバドミントン男子ダブルス準決勝で、台湾を応援するタオルを警備員が没収した=8月2日(ロイター) 【台北=西見由章】パリ五輪の会場で台湾の選手を応援するグッズが警備員から相次いで没収されている。「台湾は中国の一部」と主張する中国当局の監視が背後にあるとみられ、台湾で反発の声が強まっている。中国人とみられる人物が観客の応援グッズを強奪する事件も発生し、台湾の外交部(外務省に相当)は「オリンピック精神に反し、法治に背き、言論の自由も侵害している」とする非難声明を出した。 台湾の中央通信社によると、男子バドミントン・ダブルス準決勝の会場で2日、台湾人の男性が掲げていた「Taiwan」と記されたタオルが、警備員に取り上げられた。さらに別の女性が持っていた「台湾頑張れ」と書かれたポスターを、中国人とみられる男が奪って逃げた。 4日に台湾と中国が対戦した決勝の会場でも、台湾側は、何も書いていな