JR荒尾駅に近い荒尾競馬場跡地の再開発に向け荒尾市が進める土地区画整理事業で、着工から1年半が過ぎても、まちづくりの核となる施設が決まらない事態が続いている。福岡ソフトバンクホークスのファーム本拠地誘致、市民病院の移転などが浮かんでは消え、企業誘致も進んでいない。市は再開発を地域再生に向けた起爆剤にしたい考えだが、市民からは先行きへの不安の声も上がる。 競馬場跡地は市北西部の有明海沿岸にあり、周辺宅地などを含む区画整理の対象地域は約34・5ヘクタール。真ん中には国が整備を進める地域高規格道路「有明海沿岸道路」のインターチェンジ(IC)開設が決定している。市は56億円を投じ、宅地や道路、公園を整備し、商業など生活利便施設も誘致する方針を掲げる。 中心施設を巡り、市は2012年3月の競馬場閉鎖後、ホークスのファーム誘致に名乗りを上げたが実現しなかった。14年には老朽化した市民病院を移転し、福岡