敬愛していた竜将軍こと太田竜を失ったのが5月、そしてついにこの人も逝ってしまった。鬼籍に入ってしまった。慙愧に、耐えない。05年に法政大学で行われた公開講座「平岡正明のDJ寄席 都市に響く音」ではじめてお会いしたのだが、猥雑にして豪放、声高に朗々と流れるも、時に破願一笑して嬉々と砕け、再び滔々と流れ出す話振りに、時は、あっという間に過ぎ去っていった。氏の子供のような黒目勝ちのつぶらな眸が煌き、空を踊る手が舞い、そしてハミングが零れ、壇上をステップが駆け巡ると、失われたイマージュやリフレイン、雑踏、身を切るような哀しさが洪水のように古ぼけた記憶の堰を切って押し寄せてきた。演歌、ジャズ、大道芸、黒人、ジャマイカ、落書き、革命家、ファンク、山口百恵、金玉、野毛、岡っ引き・・・・ 至芸、だった。 そのあまりに破天荒で猥雑なスタイルゆえに、wikiでは、こう、書かれている。http://ja