2015年のHONZが、全力でレコメンドする『冒険歌手 珍・世界最悪の旅』。あらためて冷静に振り返ると、この本に関しては何から何までヘンである。 真っ先にレビューを書いた塩田春香は、朝会で紹介した時から様子がヘンだったし、続いてレビューを書いた仲野徹はいつもと変わらぬように見えるが、元々ヘンな人である。強烈なキャラクターを誇る藤原隊長、そして若き日の角幡唯介、おまけに担当編集者までもがヘンだった。時空が歪んでるのかと思うほどに、何かがおかしい。 それなら著者の峠恵子さんは、どれくらいヘンな人なのか。その目で確かめてみたくなるのも無理はないだろう。実はレビューが掲載された直後から、峠さん本人へアプローチはかけていた。しかしその時彼女は、豪華客船で歌うため海外へ行くという、おおよそ本書の内容とはかけ離れた仕事をしており、連絡の取れぬ日々が続いたのである。 事態が動き出したのは、11月の最終週だ
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