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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/IDA-10 (11)

  • ソーシャルゲームとか無料ゲームとかゲームの未来とか - GAME NEVER SLEEPS

    さいきん日語圏の人から立て続けに「無料ゲーだのソーシャルゲーだの、まじサックっすよね?」的な同調を求められたんで、一応今のスタンスを表明しようかなと。ていうか、前からたいして変わってないんですが、Twitterにこんな 内容の投稿をしたせいかもしれないし、このブログでは今世代コンシューマゲーム開発の話が多いせいかもしれないけど、思ってもいないレッテル貼られて余計な敵をつくってはたまらん。というわけで、夢見がちなコンシューマゲーム開発者こと僕の近視眼的な結論は、 「無料ゲームへ流れは止めようがない。だから、今までゲームを遊ばなかった人が『ゲーム的な何か』に興味をもったり、まかり間違って財布を開く気になったところに、すかさず自分の好きな遊びを売り込むしかないんじゃね?」です。 この波がきた当初は、「うわーすっげー儲けてるじゃーん!どうやんの?どうやんの?おせーて!おせーて!」っていう見方が勝

  • なんでLEGOのゲームがすごいか淡々と挙げてみる - GAME NEVER SLEEPS

    どーも、ゲーム業界においてLEGOシリーズが過小評価されてるような気がする。作りたいかどうかっていうより、金がかかりすぎてどーにもこーにも行き詰まった昨今のゲーム業界において、一つの答えを持っていると思うって話なのですが。ソースをいちいち出したりしないので、まあ話半分に。あと、ここでいうLEGOシリーズは主にTraveller's Tales開発のもの*1だと思ってください。 1. 世界観の設定に金がかからない LEGOはもともとブロックのほうにコミックを同梱してまして、「原作をLEGO風にアレンジ」するリファレンスが多数あります。これはアーティストにとってつまらないかもしれませんが、意外に時間がかかる世界観のセッティングが早くすみます。 2. ゲームグラフィックに金がかからない どこまでいってもLEGOなんで、モデリングにしても、パーティクルにしても、背景にしても、ライティングにしても、

  • レアとハマグリ - GAME NEVER SLEEPS

    時は21世紀初頭。社内では、とあるオンラインRPGの続編の開発が走り始めていた。僕は別のプロジェクトに移っていった先輩より「アイテム業務全般」を引き継ぎ、そして、レアアイテムの出現率に頭を悩ませていた。 オリジナル作では、「真のレアアイテムとは、コミュニケーションを促進するため、話のネタにならなければいけない」という思想のもと、数万分の1の確率が当たり前、中には数千万分の1の確率でドロップというものまであった。つまり、狙って手に入れることはほぼ不可能なのが狙いであり、レア中のレアアイテムとは噂に上る程度の、あくまでもオマケ要素のはずだった。 もちろん、発売当初は立派にその役割を果たしていた。だが、それは3ヶ月、長くても半年を寿命と考えたバランスであった。嬉しい誤算ではあるが、オリジナルの発売から1年を過ぎてもプレイされ続け、ある者は自分のキャラクターを装飾したいという希望から、またある者は

  • リテイクを頼む時の魔法の一言 - GAME NEVER SLEEPS

    昔、自社ゲームのアニメの音声収録に立ち会ったことがあって、その時のディレクターの使った言い回しにすごく感心した。びっくりした演技が欲しいところで、声優さんが、驚きというよりは、嬉しそうなニュアンスでセリフを演じてしまった。そこでディレクターが、 「すみません!嬉しい演技すごく良かったんですが、ココ、ちょっとびっくりした感じの『ほう』でお願いできますか?」 というふうにリテイクをお願いしたのだ。この発言の『ほう』がすごいと思った。補完すると、 「すみません!(台に書いてなくて、あなたが考えてやってくれた)嬉しい演技すごく良かったんですが、ココ(こちらの意図と違います)、(あなたは素晴らしい声優さんなのでどんなニュアンスでも演じられることをわかっています。なので、)ちょっとびっくりした感じの『ほう』でお願いできますか?」 という感じがする。たったこれだけの短いセリフに、最重要なリテイクの要求

  • ゲームを作ってるときに心がけてること - GAME NEVER SLEEPS

    今日はプレイテストがあった。開発中のゲームを、ある程度傾向の定まったグループに遊んでもらって、マジックミラーとかカメラごしにどんなところで詰まるのかみたり、あらかじめ用意した質問に答えてもらったり、ゲームの良かったところ悪かったところを討論してもらったりするイベントだ。 まあ、数週間おきにやってるもんだから、ある程度評価が予想できるし、いつもつい気が重くなってしまう。なぜかというと、けっこう厳しいことを言われるから。 特に若いグループは批判がキツくて、「PS2並」とか、「つまらない○○(大作タイトル)」とか、「ダウンロード用ならいいんじゃん」とか、「え、これ売るの?マジで?」とか、おしっこ漏れそうな罵詈雑言を毎回聞かされる。 だが、今回は違う。僕は周りに今回は大丈夫って宣言してた。ゲームの内容に対するチュートリアルが入り、ストーリーが語られるムービーが入り、適切な音楽が流れ、要するに最終的

  • 2010-04-22 - GAME NEVER SLEEPS

    [企画道][開発秘話] Twitterで盛り上がって勢いでインタビューを受けてしまった わーい!前々からゲームつながりでブログとTwitterの読者だったプロの翻訳家id:LYEさんから2万字インタビューを受けたよ!ずっと書こう書こうと思って(2年くらい経ってしまっ)たこともいろいろしゃべれてよかった。うまく話題を引き出してくれた上、とっちらかった僕の話に2時間もつきあってくれたどころか文字起こしまでしてくれたLYEさんに感謝。内容は、アメリカ転勤に、転職/就職活動、職場での英会話、最新の開発事情や質問コーナーなど盛りだくさんです。アメリカで働くことや、ゲーム開発に興味がある方、ぜひ読んでみてください。インタビュー全文はこちら→『IDA-10 氏2万字インタビュー - LYEのブログ』 ■おまけ 臨場感あふれるインタビュー決定前後のTwitterでのポスト群。きっかけはLYEさんのアンケー

  • いろいろ考えさせられたゲーム2009年版 - GAME NEVER SLEEPS

    GOTY!GOTY!というわけで2009年ゲームデザイナーとして、いろいろ考えさせられたゲームを挙げてきます。 全部北米版です。 あくまでも、俺のための俺リストです。 ソースはほぼ俺記憶ですんで、信用しないでください。 内容は概ね知ってるの前提で書いてます。ネタバレはないつもりです。 海外レビューまとめのリンク先は、すべて"Game*Spark"(http://gs.inside-games.jp/)さんです。 下書き保存ミスで1回全消えしたんで、自動書記っぽい感じになってます。 ■"Dead Space" (Xbox360/PS3/Win) 海外レビューまとめ いきなり去年のゲームですんません。ゲームの世界が、ライティングと音響でどれだけ生々しく立上がるかを示す好例であり、また、購入前にその価値を伝えにくい例でもあるゲーム。あとは宇宙船って設定が、世界の構成にすごく説得力があって良いと思

  • ゲームを面白くする前に絶対解決すべき3つのポイント - GAME NEVER SLEEPS

    身が焼かれる思いで読んだ島国さんのエントリ。 対案が無いダメだしには存在価値が無い。 対案があれば良いかといえば、ロクでも無い対案を出す人も居る。 もっと、派手にしましょう。 もっと、敵の種類を増やしましょう。 もっと、もっとサクサクすすむようにしましょう。 こういう仕様を追加しましょう。 ここの仕様を、ごっそり変更しましょう。 コスト意識の無い対案は、糞以下だったりする。 ゲームが糞だと指摘すること。 島国大和のド畜生 偉い人ならともかく(困るけど)、現場レベルでもこういう人は量産型のザクくらいザクザクいる。 基的に僕もおもしろいゲームを作る鍵は一点突破だと思っている(http://kikuchia.blog.drecom.jp/archive/73)し、幸いにも実践するチャンスを与えられて、ある程度の成果があり、それを確信してる。 ががが、しかし、それにこだわる前に、これだけは少なく

    iwadon
    iwadon 2009/06/29
    こういうのってよほど当初から対処しないと、あとになって無理でしたってことになりがち。
  • ゲームのデモ版の恩恵 - GAME NEVER SLEEPS

    E3とComic-Conが終わった。正直、ぎりぎりのスケジュールでプレイアブルのデモを用意しろって言われた時は、どうしようかと思った。しかしながら、いきなりえらそうに言えば、チームが成長してよかった。以下、俺の中間管理職的感想。 デモ前の状況を説明すると、いろんなパーツは入ってるけど、ゲームとして組み立てられていない状態で、チーム全体が若くてゲームをシップしたことない人が多い。俺の立場は一応デザイナだけど、チームのみんなをまとめるようなそんな感じ。実は俺もそれは初経験。 まず、俺自身が会社のいろんな都合から作らざるを得ないことを把握。これは駄々をこねてもしかたない。 次、各リードたちの説得。元々ぱつんぱつんのスケジュールを要求してる手前、デモ?ふざけんなの雰囲気まんまん。そんなところに俺が話したデモを作って幸せな理由は2つ。 その1、デモだけど、番に出てくるチュートリアルステージを丸々完

    iwadon
    iwadon 2008/08/01
    いいお話。
  • 愚かな企画者、並の企画者、傑出した企画者 - GAME NEVER SLEEPS

    未完成のゲームと、未実装の仕様がある。この仕様が実現すれば、現状、退屈極まりないゲームが、間違いなく面白くなる。しかし同時に厳しいスケジュールがある。問題は、この仕様をあきらめてスケジュールに間に合わせるか、作品の質のためにスケジュールを延ばすか。 こういう時、いつも思い出すのが、小野不由美著『図南の翼』にでてくる、「王になる人間が、化け物に襲われる100人の人間に出会ったらどうするか」についての一節だ。 自分の安全を省みず100人のために死ぬのは愚かな王。100人を見殺しにして自分の安全を確保するのが並の王。100人を助けて、なおかつ化け物を退治し、1000人の安全を確保するのが傑出した王。 恥ずかしい話だが、ゲームをつくっていて、仕様の変更を迫られるたび、思わず自分を重ねてしまう。無理な仕様の実装を敢行し期限に間に合わないのが愚かな企画者。仕様を切って期限に間に合わせるのが並の企画者。

  • ゲーム開発における日米の違い - GAME NEVER SLEEPS

    アメリカはカリフォルニア、ベイエリアのゲーム会社で働くようになってから丸3年がすぎた。ちょっと前には転職もして、別のアメリカ企業を経験中。日ゲーム会社で5年くらい、アメリカで3年くらいゲームを作ってみて、ようやく言語にできるくらいまとまってきたので、ゲームの作られ方の大きな違いをメモしておこうと思う。もちろん、自分は、たくさんあるゲーム会社のほんの一部しか知らないので、まったくもって一般論を語る気はない。あくまでも自分の見知った範囲での考察。 ■「思いついたらとりあえずやってみる」が美徳 俺が思うに、アメリカ発のゲームと日の伝統的なゲームの違いの源泉はここにある。彼らはちょっとアイデアを思いつくと、すぐ実行してみる。俺からすると取るに足らないネタでも、"That should be cool!"を連発してとりあえずやってみる。どうやら、それが美徳らしい。うだうだ仕様を考えて、プログラ

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