町おこしが必要なのは何も地方に限った話ではない。都会でもそうなのだ。東京のど真ん中にある神田淡路町。住環境の変化で住民が減り続けてきた町が、一人の女性が触媒となることで、新たに生まれ変わろうとしている。 「彼女は、数奇な運命をたどって、この町に棲みついてしまったって感じだね」。東京・神田を代表する老舗「かんだやぶそば」四代目の堀田康彦(70)さんは、目を細めてこう語る。彼女とは松本久美さん(33)。神田淡路町を再開発し、2013年春に複合施設「WATERRAS(ワテラス)」をオープンさせた安田不動産の社員だ。 もともと松本さんがこの町に関わるようになったのは明治大学の博士課程の学生だった5年以上前のこと。再開発の合意形成を研究するためのフィールドワークとしてやってきた。地域の多くの人たちに話を聞き歩くうちに、東京の中でも指折りの「古い町」である神田のコミュニティに徐々に溶け込んでいった。実
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く