新潟県佐渡市赤泊の市営プールで2010年8月、利用客の男性(40)が溺れて重い障害が残ったのは、監視態勢や設備に不備があったためだとして、男性と妻が市を相手取り1億1000万円の損害賠償を求める訴えを新潟地裁に起こした。 訴状によると、男性は10年8月28日、当時4歳の長女と同市の赤泊臨海運動公園にある25メートルプールを訪れ、正午頃にプールの底に沈んでいるところを発見された。監視員や他の客に引き揚げられて病院に運ばれたが、首の骨を折るなどして意識不明となり、四肢のまひや意識障害などの後遺症で現在もほとんど意思疎通ができないという。 原告側は、男性がプールに飛び込んで底に頭を打ちつけた可能性が高いと指摘。当時、監視員1人が管理室にいただけで監視や救助の態勢が整っておらず、受付脇にあった看板の「とび込みは、係りの許可を得てからする」という文字はペンキがはげていて判読できなかったとし、「事故を