菅義偉官房長官は9日の記者会見で、「イスラム国」による邦人人質事件の危機対応について検証する委員会を10日に立ち上げると発表した。検証委のトップには、警察庁出身の杉田和博官房副長官を充てる。ほかに内閣危機管理監、国家安全保障局長、内閣情報官ら危機管理対応にあたる政権幹部や、外務省など関係省庁の幹部で構成する。 検証の対象とする期間は、「イスラム国」に拘束された湯川遥菜(はるな)さんが行方不明になった昨年の夏からとする。菅氏は、安倍晋三首相が今年1月にエジプトで「ISIL(イスラム国の別称)と闘う周辺各国を支援する」と訴えた演説の内容についても、「当然、総理の中東スピーチも対象にしたい」と述べ、妥当性について検証する考えを示した。