人間だけでなく鳥類のシジュウカラも独自の「文法」を持ったコミュニケーションをしている可能性の高いことを、京都大生態学研究センターの鈴木俊貴研究員らが明らかにした。自然にはない鳴き声の組み合わせを人工的に作って聞かせても、文法に従っていれば意味を理解し行動に移したという。米生物学誌に28日、発表する。 シジュウカラは約170種類の鳴き方をするとされる。このうち「ピーツピ」という鳴き声は周囲を見回し警戒する行動につながり、「ヂヂヂヂ」は仲間を呼び寄せる時に使う。鈴木研究員のこれまでの研究では「ピーツピ・ヂヂヂヂ」という鳴き声では警戒しながら仲間が集まる一方、「ヂヂヂヂ・ピーツピ」では何も行動に移さないことを確認。シジュウカラは文法に沿って、複数の鳴き声を組み合わせている可能性があると考えていた。 ただ「ピーツピ・ヂヂヂヂ」の背景に文法はなく、単一の鳴き声として理解されている可能性は、排除で