ジャニーズのスキャンダル対策の陣頭指揮を執ってきたのがメリー喜多川副社長だった。タレントを「うちの子」と呼び、外敵(メディア)から徹底的に守ってきた。アイドル生命を左右する恋愛に関しては「恋愛を取れば人気も仕事もなくなるわよ」とタレントに諭していた。 それでもアイドルも男。年頃になれば好きな子ができるのが自然。フォーリーブス時代から女性との話は染み出すように出てきていた。特に女性誌にとってアイドルの熱愛は売り上げにつながる目玉だ。力を入れるようになったが、確かな話を揃えなければ、「どこにそんな証拠があるの」とメリー氏に突っぱねられるのは目に見えている。 多忙極めるアイドルの行動把握は難しく、週刊誌も機動力があった時代ではない。ひとりでコツコツと地道な取材活動も少なくない。そう簡単に証拠は見つからない。 それを痛感したのが90年代、まことしやかに報じられていたというより噂ばかりが先行していた