2019年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、元法相で元衆院議員の河井克行被告(58)=1審で実刑判決、控訴中=と、妻の案里元参院議員(47)=1審で有罪確定=から現金を受け取ったとされる地方議員ら100人について、東京地検特捜部は全員を不起訴処分とする方向で調整を始めた。公職選挙法違反(被買収)容疑で刑事告発されていたが、無理やり現金を渡されるなどしており、刑事責任を問うほど悪質性は高くないと判断した模様だ。上級庁と協議して最終決定する。 克行元議員の1審判決によると、19年3~8月、地方議員や首長ら44人、後援会関係者50人、選挙スタッフ6人が案里元議員の票をとりまとめる趣旨で現金を受け取った。最高額は、亀井静香・元金融担当相の元公設秘書の300万円で、次いで元広島県議会議長の奥原信也県議(78)の200万円。1人当たり10万~20万円が多く、最も少ない人で5万円だった。
東京都内に住む南アジア出身で40代のイスラム教徒(ムスリム)の女性が、警視庁の警察官から不当な任意聴取を受け、他人に氏名や住所などの個人情報を漏らされたとして5日、都公安委員会に苦情を申し出たことが分かった。代理人弁護士は「公権力による外国人への差別意識が根底にある」と批判している。 弁護団が警視庁や関係者に問い合わせるなどした結果に基づく申し出書によると、女性は6月1日、近所の公園で長女(3)を遊ばせていた際、園内にいた男性から、息子が長女に突き飛ばされたとして「外人」「在留カード出せ」などと詰め寄られた。男性の通報で警視庁の警察官6人が駆け付け、日本語が不自由な女性に「おまえ本当に日本語しゃべれねえのか」などと発言。その後女性と長女のみ最寄りの警察署で約2時間半、任意聴取された。 女性と長女は突き飛ばしたことを否定。だが警察官に暴行を認めるよう言われ、男性側に連絡先の電話番号を伝えるこ
ベルギーはヨーロッパの中央に位置する国だし、だから誰もがベルギーを襲ってきた。ローマ人の昔から、ドイツ人、フランス人、スペイン人等々。それくらい行き来が盛んだと、ユーモアの感覚を持たずにはやっていられない。それがないと、死ぬか、裏切り者になるしかないから(苦笑)。 テクノ四天王などとは言いたくはない。テレックスは仏教徒ではないのだから。しかしテレックスは、クラフトワーク、ジョルジオ・モロダー、YMOらと並ぶ、70年代テクノの始祖たちの重要な一角を占めていることは間違いない。それにしても、テクノにおいてドイツ、イタリア、日本、そしてベルギーというポップの主流たる英米以外の国において突出した個が出現したというのは、一考にあたいする興味ぶかい事実だ。 とまれテレックスは、その70年代テクノ・ビッグ・フォーのなかでは、わりかしマニアックなポジションに甘んじていた感があった。つまり知る人ぞ知るという
Home > Interviews > interview with Terre Thaemlitz - 移民、ジェンダー、クラブ・カルチャーと本質主義への抵抗 このインタヴューは来年に延期されたテーリ・テムリッツ氏が出演予定のドイツの都市モンハイムで開催される音楽フェスティヴァル、《Monheim Triennale》から依頼を受け、英語でインタヴューをおこない執筆したものに若干の編集を加え日本語にしたものです。日本で20年、外国人でクィアで反資本主義なアーティストとして活動しているテーリさんの深い考察は、日本の人たちにこそいま読まれるべき示唆に富んでいます。 DJスプリンクルズとして知られるテーリ・テムリッツは世界を見渡しても、最も進歩的な芸術・音楽家たちのなかでさえも、極めてユニークな立場にある人物だ。批評性というものに深く向き合うことを決意している彼女は、あらゆる先入観や前提を疑う
不思議な縁 早速、私は、この事件の下調べに取りかかった。まず、松井と紙谷が反社会的勢力と交流し、闇社会で蠢いた人物だったことから、その類いの者に接触を試みていった。殊に、過去の捜査を通じて信頼関係を構築してきた裏社会の面々と連絡を取り合っている中、六本木を根城にする半グレの「ヒロキ(仮名)」とたまたま知り合うことになった。私は、平成23年9~10月にかけて、このヒロキと接触して、紙谷について様々な情報を得た。 「紙谷は、キャバクラで雇われ店長をやっていたけど、あのころはパシリだったこともあり素直だった。しかし、松井とつるむようになっておかしくなったよ。平成20年頃だったけど、突然、紙谷から横柄な態度で電話がかかってきた。 『今、南アフリカに逃げている。人を殺してバラバラにした。不良中国人もビビる松井という凄い人と一緒だ。悪いけど、高級外車を調達してくれ。フェラーリとかベンツがいいな。コンビ
今年5月に『ニューズウィーク日本版』に書いたコラム「入管法「改正」案、成立すれば日本は極右の理想郷になる?」が、雑誌『正論』8月号に掲載された評論家の三浦小太郎氏の記事「ウイグル人救えた入管法改正案」で批判されていたので、簡単にだが応答してみよう。 まず、満州国の「多民族国家」性を肯定してみせたり、フランスの国民連合を極右として認めなかったりしているのは、いかにも偏向した「保守」的世界観であり、ご愛敬といった感じだが、ここでは特に触れない。 このノートで問題にしたいのは、私が5月のコラムで批判した入管法改正案の三浦氏による擁護である。三浦氏はまず、この法案の重大な問題点のひとつとされる、難民申請を二回までに限り三回目以降の強制送還を可能にするルールの採用を、「新しい資料」とともに再申請したものを除く条項を理由に擁護する。このルールによって排除されるのは、「何度も申請要求を同一資料で繰り返し
静岡県熱海市の伊豆山地区で3日午前10時半頃発生した土石流。県などによると少なくとも約130棟の建物が被害を受け、これまでに3人の死亡が確認された。なぜこの地区で大規模な土石流が発生したのか。そのメカニズムを1990年代より「流域思考」を提唱してきた慶應義塾大学名誉教授の岸由二氏に聞いた。 岸由二慶応大学名誉教授。新刊「生きのびるための流域思考」を今月7日に出版 この記事の画像(8枚) 1秒で30トンの水が合流地点に流下か ――まず土石流がなぜこの地区で起こったのか、岸さんはこの原因をどう見ていますか。 岸氏: 大量の雨が降ったことはもちろんありますが、この地区の地形が要因と思われます。まずこの地区では3本の沢から雨水が流れ込み、その合流地点となるのが土石流災害の映像にあった酒店のある場所です。そこから伊豆山港まで逢初(あいぞめ)川という長さ1300メートル程度の2級河川となって海まで水が
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