2014年11月02日15:02 カテゴリ経済 「明治型」財政システムの終わり クルーグマンが「日本に謝罪した」とかいうニュースが出回っているが、これはいつもの皮肉だ。今まではFRBのQEが不十分だという批判だったが、今回はECBのバラマキ財政が不十分だといういやみである。サックスも指摘するように、これはナンセンスである。日本はすでにGDPの2倍の財政支出をしており、バラマキ財政が役に立たない見本なのだ。 本質的な問題はマクロ政策ではなく、EUのシステムにある。竹森俊平氏も指摘するように、財政には次の3条件のうち同時に2つしか満たすことができないトリレンマがある。自由な人口移動 共通通貨 財政政策の独立性ユーロではすべてを満たせるように見えたが、これはECBが政策金利を決めて実質的にドイツが南欧を支援し、1の人口移動を抑制するしくみだった。この制度は各国の金利が同じような水準にあったときは
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