1月19日の日経一面は「海外の口座情報を監視 富裕層の税逃れ防ぐ 国税庁、18年から 40カ国超と連携」とし、国税の並々なぬ意気込みを感じさせます。このところ、国税の課税に対する強化姿勢はより一層その勢いを増しているわけですが、この動きに多少の懸念がないとは言えません。 まず、「40カ国を超す税務当局と連携して日本に住む人が海外に持つ預金などの口座情報を捕捉し、2018年から国税庁に集約させる」とあるのですが、この「日本に住む人」が実はキーワードであります。 日本に住むという定義については時代と共に変質化しています。多分、北米も含め、20年ぐらい前は183日ルールなるものがありました。これは一年のうち過半数(365の半分は182.5)を過ごす国を主たる居住国とし、その国に課税権があると考えられていたのです。 ところがこれを逆手に3国以上にわたって住み歩くパーマネントトラベラーなる人が現れま