レオナルド・ディカプリオが念願の主演男優賞を受賞した第88回アカデミー賞で、脚色賞を受賞した注目の映画が『マネー・ショート 華麗なる大逆転』です。 マネーがショート(不足)して資金繰りに奔走…そんな話かと勘違いしてしまいそうな邦題ですが、原作はマイケル・ルイス氏の小説『The Big Short』(邦訳『世紀の空売り』)で、リーマンショックに至る経済危機を舞台に展開される実話をもとにした悲喜劇です。 「ショート」「ロング」と言えば、一般的には長さが「短い」「長い」ですが、金融市場では、「ショート」が「売り」、「ロング」が「買い」を意味しています。(普通に長さを意味する場合もある。) ■サブプライムローンとは何だったのか? この映画で重要なカギとなるのが、過剰な住宅ローン融資を背景とした住宅バブルです。当時問題化した住宅ローンとして良く知られる「サブプライムローン」が、本映画の公式サ