ディスカウント店などによる酒の激安販売に待ったをかける法案を自民党などが準備している。仕入れ価格を下回るような安売り販売を禁止する取引基準を定め、従わない業者には是正命令や酒類販売の免許を取り消す処分をできるようにする内容だ。ただ、酒を安く買う機会が減ると捉えた消費者から猛反発を受けている。果たして、自民党の思惑通りに今国会で議員立法を通すことはできるのか-。 違反すれば「免許取り消し」も「ビールの安売りが少なくなるのは正直、困ります」と川崎市在住の30代男性はつぶやく。 「まったく乱暴な話だ。対応はこれから考えたい」と小売り幹部もいらだちを隠さずに語る。 4月14日の自民党財務金融部会などによる合同会議で法案の中身が明らかになった後から、消費者や小売業者からはこうした声ばかりが聞こえてくる。具体的な中身が決まっていないのにすでに、四面楚歌のようにすら感じる。 自民党が了承した酒税法などの