まず最初に、クリーネの3値論理をご紹介しましょう。 これは真理値として 真(t)、偽(f)、不定(i)の三つを持ちます。 論理結合子に関して、以下の二つの例を紹介しましょう。 否定 ¬ に関して A が t (f) ならば ¬A は f (t):古典論理と同じ A が i ならば ¬A は i A→Bに関して、 A, B が t,f の場合は古典論理と同じ Aが i のとき Bが t ならば A→B は t それ以外の場合 A→B はi となります。述語論理に関しては、古典論理と同じく上界をとります。 さて、クリーネ3値論理上包括原理を持つ集合論 K3C を考えましょう。この集合論は、ラッセル・パラドックスに関して R∈R の真理値は i もちろん ¬(R∈R) の真理値も i 従ってラッセル・パラドックスの推論 R∈R→¬(R∈R) の推論も i という結論を導出します。つまり、ラッセル