ドットインストール代表のライフハックブログ
このブログでもこれまで時々ソニーの経営について書いてきたが、ハコフグマン氏のブログで同世代の元ソニー技術者による告発本『技術空洞 Lost Technical Capabilities』が紹介されていたので、さっそく入手して読んでみた。 んでもって、自分が以前の取材などでも得ていた印象とほとんど同じだったので、がっかりといえばがっかり、納得といえば納得。今さらそれ以上書くこともないかなあと思いつつ、とはいえいろいろと思うところもある本だったので、書評でも書こうかと気を取り直してメモ作ったり他に書評しているブログを探したりして徘徊していたら、僕の思ったことと同じことをこれ以上ないくらいに簡潔にまとめたブログを見つけてしまい、書評を書く気が完全に失せた。そこで、今回はこの本を読んで思い浮かんだことについて書いてみたい。 著者の宮崎氏は、こちらのブログでもまとめられているように、技術系ソニー社員
Ruby on Rails自体についての解説は、「WebプログラマはRailsに乗るべきか?」や、「Rubyでアジャイルプロトタイピング」にもありますので、そちらもぜひご覧ください。本記事は2006年に執筆されたものです。RubyやRuby on Rails全般の最新情報は@IT Coding Edgeフォーラムをご参照ください。 素早く開発が行えるRuby on Railsに驚くとともに、Railsのプロジェクトの素早さの根源はどこにあるのか不思議に思った人も多いことでしょう。 Ruby on Railsの開発には、37singals社のDavid Heinemeier Hansson氏を中心とする11名で構成されたチームがかかわっています。 Core team behind Ruby on Rails Ruby on RailsによるWebアプリケーション構築風景を撮影したいくつかのス
先日,ある企業(もちろん製造業です)のトップの方とお話をさせていただく機会がありました。その方の話のごく一部なのですが「日本では,たいていの人はよく働く。むしろ働き過ぎだ。しかし,その方向が間違っていることもよくある。企業として結果が出せないのは人が働かないからではなく,方向が違うのに一生懸命進んでしまうからだ」といっておられました。 また先週金曜日(2006年3月17日)には,弊誌主催のセミナー「独創する日本の工場」を開催しました。そこで講演されたIDEC常務執行役員の藤田俊弘氏は「安全の考え方は作業者責任から,企業責任に移っている。つまり教育訓練で(生産設備などの)安全な使い方を徹底して事故を減らすことよりも,本質安全を追求する時代になってきている。日経ものづくり(2006年3月号)にも書いてあったが,2006年4月から施行される改正労働安全衛生法もその流れにそったものだ」とおっしゃい
レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 帳尻あわせの技術 職人芸というのは、つまるところ帳尻あわせの技術だと思う。 例えば法隆寺。もう1200年以上も経っている最古の木造建築物だけれど、 ハイテクなど使っていなくてもちゃんと建っている。大工の職人芸のなせる業だ。 法隆寺が名建築なのは論を待たないけれど、これが「精密な」建築物なのかというと、 そうでもない。1200年もの間もっているのだから、もちろんその作りはいいかげんなものでは ないけれど、細部はけっこう適当なものらしい。 例えば礎石。神社仏閣は、基本的には天然石を使う。天然のものだから、水平はきれいに出ない。 礎石をおいて、柱の底を石の表面と同じ形に削って、ただ乗せるだけ。固定もしない。 遊びだらけの構造。どの柱も、正確には垂直
1. 会議を最適化する ミーティングのゴールを明確に設定する。 ミーティングの最後に必ず結論と ToDo を確認する。 ミーティングの回数をできるだけ少なくして時間もできるだけ短くする。 ミーティングのトピックごとに関係する人だけ集めて最少人数で議論を行う。 (途中であなたはこのトピックに関係ないから退席して良いです、と指示がでる) 会議を最適化することで労働時間中の実作業時間を最大化させ、労働時間全体を圧縮する。そして、早く帰る。 この体験は、その後自分が会社で会議をしていく上で大きく役立った。 XM(eXtreme Meeting)にも、この時の体験が直接的にも間接的にも影響を与えたと思う。 アドバイザーとしてプロジェクトに参加していたテクニカル・コンサルタントが、技術的に明らかに間違った発言をしたことがあった。 私を含む日本から来ていた何人かのメンバーは、あんな基本的なこともわかって
突然、昔の話になります。 私がEPICソニーを始めた時、私のセクションを立ち上げる為に、社員募集をしました。 兄会社(CBSソニー)から3名、外部から、音楽ビジネス経験者4名、音楽周辺ビジネス経験者2名、未経験者2名、新卒2名、それに私を入れて、14名でスタートしました。 CBSソニーからの応募が少なかったのは、当時CBSソニーは破竹の勢いでしたから、そんな良い環境を捨てて『将来がどうなるか見えていないレーベルに移りたくない』というのが、CBSソニー社員の気持ちです。 外部からの未経験者2名はVANという有名なアパレルメーカー(先日、創業者、石津謙介さんが亡くなりました。団塊世代が若者だった頃、皆お世話になりました。)が突然倒産した直後で、失業した優秀な人が沢山応募してくれたんです。 『音楽も、アパレルも流行りに敏感じゃなければいけない。VANの元社員なら私とリズムがあうだろう』という乱暴
レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 民間病院の臨床研修 1年生の頃はひどかった。 入職してから、オリエンテーションに10日間。そのあとは、右も左も全く分からない病棟でいきなり30人持ち。 できるわけが無い。患者さんの把握をしようにも、名前一つ満足に覚えられない。新患など入った日には、残りの患者は放りっぱなしだ。何か頼まれたって新人には覚えられるわけがないし、 メモのとりかたや病棟での行動のしかた、トイレにいくタイミングや食事の時間、大事なものは 誰一人として教えてくれない。 新人は怒られる。理不尽な話だ。いくら怒られたって仕事はできないし、頼まれたオーダーはこなせない。 「もう駄目、辞める」と誰もが思う。実際辞める奴もいた。 それでも、もう駄目だ…と思った頃、その日は誰もが会っ
武田薬品工業会長武田氏の「落ちこぼれ タケダを変える」を読む。同氏は同社元社長の三男であり、兄の長男が家督を継ぐことが決まっていたも長男が急逝。 本書からイメージされたのは、90年代初頭の武田薬品工業に対して筆者が持っていた、強烈な危機感である。同氏は社長就任後、多角化路線から本業回帰に大きく舵を切って、同社を国内では圧倒的No1の高収益企業に育て上げた。その目は日本を離れ、世界を見ている。人間「いよいよ」とならないと抜本的な対策には打って出ないのが通常。問題が顕在化する前に手を打ち、今あるものを壊すことも厭わずに問題自体を「えぐり出す」。これは言うのは簡単でも、実際にやるとなるとなかなか手が出ないのが通常である。 色々なベンチャー企業の取締役会に出席して来て、この「えぐり出し」が出来るBoard Memberというのは実はそんなに多くないとの感覚がある。逆に、いわゆる「一流」といわれるV
はてなでサービスを出す時に心がけていることとして、「50%くらいの完成度でサービスを出す」という事があります。 普通に考えれば、サービスは「これで完成」と思う部分まで作り上げて出すべきものである気がしますが、ウェブサービスの場合、実際は半分くらいの完成度で出した方がうまく行く確率が高いと思います。 新しいサービス(例えばブログとWikiがくっついたようなダイアリー)の構想を考えたとして、そのサービスの機能は3種類ぐらいに分けて考えられます。 最低限必要な機能…ログインや日記を書く機能など。どんなシステムでも持ち合わせている機能 そのサービスを特徴付ける基本機能…キーワードの自動リンクシステムや、それを実現するためのキーワード作成機能など。どのサービスにもあるわけではないが、サービスのコンセプトを表すために必須の機能 発展的機能…1.や2.を前提として考えた場合に必要となるであろう機能。コメ
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新しい現象に対し、「古い感覚を総動員した理論武装」で戦うな 9月16日新潮社主催の梅田さんの講演会に参加してきた。 「ケチャップのふた」の話から「オープンソースというインターネットの強みがフルに活かされた成功体験」の話まで、興味深い話が多かったが、上記のPhraseが最も印象的だった。 「大変なパラドックスになっていて、これはなんとかしなければならない」と言っていたが時代に対する危機感ももちろんあるのだろうが、梅田さん自身が日本のエスタブリッシュメントの方と接する過程で苦心されてきたのだろうなぁ、と感じられた。 パラドックスとは、「一見すると筋が通っているかのうように見えるけど、大きな視点でみれば謝った結論を導き出す思考方法」ということだが、日本を先進国に頑張って押し上げたものすごい優秀な人が、ものすごい頑張って、なんとか筋を通そうとするから余計やっかいなのだろう。 講演会のQ&Aの際に、
アメリカの人口の12%が「貧困層」であり、そう言った人たちは日々の食事も満足に食べることの出来ない生活をしている、などの報道は、米国に住んでいると新聞やニュースでは良く見かける。しかし、中流以上の生活をしている我々にとってみれば、生活圏がほとんど重ならない彼らの生活の実態は、なかなか実感として捉えられず、単なる「統計データ」としてしか頭に入って来ない、というのが正直な所である。 しかし、今回のハリケーンで、彼らの生活の基盤がいかにもろいものか、そして、その数がものすごいものであることを、映像を通して目の当たりに見させられることになったことにショックを受けている人はとても多いはずだ。 今回のハリケーンの被害は、政府からの非難命令にも関わらず、逃げるための交通手段も持たず、逃げたところで避難先のホテル代も払うことが出来ない人達が「予想に反して」10万人も市内に残ってしまったために大きくなってし
たとえば今評判が下がっている企業を考えてみる。ソニー、ユニクロ、カネボウ、ダイエー…。いちいち挙げないが、他にもあろう。いずれも、以前は「すぐれた企業」としてあちこちでもてはやされた企業だ。 こういう企業は、かつてはよかったものが、おごりがあったりまずいことをやったりして経営が悪化した、ととらえられがちだ。もちろんそういうケースもあるのだろうが、必ずしもそういう場合ばかりではないと思う。 強みはやがて弱みとなる。なぜか。環境が変化するからだ。サーベルタイガーをそうだったように、ある環境下に過剰に適応してしまうと、次の環境への対応能力は下がる。成功の記憶やそこから生まれた自信、目の前のキャッシュフローが、変化への対応を遅らせる。それは必ずしも怠慢ではなく、目の前にある利益機会を獲得しようとする行動の結果だ。 こうした理由による経営の悪化は、多くの場合、完全に回避することはできない。どんな企業
2.ビジネスリサーチの情報収集 デスクトップ調査 の基本〜アニュアルレポートなど公開情報から… デスクトップ調査 とは、主にインターネットなどを使用して、公開情報を調査して整理・分析を行うものです。「CIAも収集する情報の95%が公開情報」ということで、情報不足とい… 2021.01.28 2021.05.13 1915 view コラム〜リサーチャーの日常 人生を通じてマッチクオリティーを追求する 知識の幅が最強の武器になる という本で初めて知った「 マッチクオリティー 」という言葉は、経済学の用語で、ある仕事をする人とその仕事がどれくらい合っているか、その人の能力… 2021.05.04 2021.05.13 295 view 2.ビジネスリサーチの情報収集 日常的な情報収集・整理術(Feedly+Dropbox) 【 ビジネス 情報収集 と 情報整理 の基本 】いま目の前にあるリサー
トヨタ生産方式とは トヨタ生産方式の全体像は、いまだ公開されたことなく、“トヨタ生産方式”を標榜するコンサルタントによって断片的に知ることができるだけである、と言われている。 1980年代にアメリカで行われた日本の自動車産業研究でも、トヨタ生産方式を理想化し、リーン生産方式と名づけたが、トヨタ生産方式を理解しているかどうかは疑問である。 こんなエピソードがある。かつて米ビックスリーの1つだった旧クライスラーの会長兼最高経営責任者(CEO)のロバート・イートンは、94年の年頭会見で、「我々は日本メーカーに負けない生産効率を実現した。もはやトヨタに学ぶものはない」と発言した。 コンサルタントを雇ってトヨタ生産方式を自社工場に導入し、大幅な生産性向上を果たすことに成功したからだ。 その数ヵ月後、クライスラーの1人の幹部が「トヨタ生産方式を完全に学びとったかどうか確かめたい」と、米ケンタッキー
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