村上ファンドの問題を自分なりに解説みたいと思う。 まず「ファンド」というのはどういう仕事か。非常に簡略化して言えば次のようなものだ。 ある会社に、全く役に立たない役員がいたとする。この役員は給料を1億円ももらうくせに、会社にとって利益になることを何もしない。それどころか、ことあるごとに有能でやる気のある社員の仕事に余計な口を出してやる気をそぐ。しかし、この役員が無能で有害であることは、簡単にはわからない。 ファンドは、こういう会社を探してその会社の株を買う。大量に買う。たとえば、時価総額100億円の会社だったら50億円出して、株を半分買ってしまう。そうすると、取締役の人事に対する決定権が生じるので、その無能な役員をクビにすることができる。 無能な役員をクビにしたことで、その会社の利益は1億円増える。株価というのは利益に連動するので、利益が1億円増えると株価が20億円増える。半分持っているフ
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ライブドアの件、盛り上がってますね。オジャマモン証人喚問にネタをぶつける陰謀論説が出回ってますが、こんなにみんなが聞いた瞬間に連想するような「陰謀」は、そもそも陰謀じゃないってばさ(笑)。陰謀はだまそうとしてる相手が気が付いたら、意味ないんだから。 まあ、あえてその黒幕がいるとしたら、政府内の財政再建優先派の人たちじゃない?つまり、このまま日経平均がぐんぐん上がっていったら、そりゃ誰もが高所恐怖症になって「デフレは終わったんだ、金融を引き締めろ」って叫び始めるから、防御戦を張るためにまずは相場加熱の元凶たるデイトレ銘柄の総本山に冷や水をぶっかけとけ、となった可能性はあると思う。ま、これも妄想の範疇の話ですが。 だから、これはある意味「デイトレ投資家に媚びを売るような企業はこれからも潰しますよ」という見せしめでもあると思うし、そういう資本戦略を描いてライブドアの金魚の糞作戦を実行しようと考え
2005年11月17日14:15 カテゴリTaxpayer書評/画評/品評 自由と平等の間には 講演前で時間がないので手身近に。東京に戻って来たので改めて。 国家の品格 藤原 正彦 RHEOS REPORT:資本主義と民主主義 - livedoor Blog(ブログ)資本主義の申し子である新興企業のリーダー達の話す言語は資本主義のそれであるが、その向かっている矛先は民主主義の言葉を語るリーダーであり、語る言葉が同じ日本語でありながら、まったくかみ合っていない。それはどちらが正しいと言うことではなく、依拠している宗教が違うくらいの違いがあるように思える。だからこそ、Liberté(自由), Egalité(平等) の最後に Fraternité があったのだと思う。 「博愛」と訳されるこの言葉だが、この訳はちょっと気に入っていないのであえて仏語のまま。 直訳は「兄弟愛」。コンテキストを勘案す
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私もつい最近のエントリーで、アルファ・ギークという言葉を使ったばかりが、最近アルファ・ギークだとか、アルファ・ブロガーだとか、「アルファ」という接頭語の付く言葉を良く聞く。そこで、得意の英語うんちくを展開。 元はと言えば、動物学者が狼の群れ(パック)の行動を観察した結果、狼の社会にははっきりとした序列(上下関係)があることを発見し、その序列で一番上の狼から順に、アルファ、ベータ、ガンマ、と付けたのが始まりである。つまり、狼の群れにおけるアルファは、その序列の頂点にあるリーダーのことである。上下関係をしっかりと付けてそれを守るという性質は、集団で狩をすることが食料確保をする上で重要な役割を果たす狼の社会において、必要不可欠なものとして遺伝子に刻み込まれた狼の本能である。 こんな「狼の社会学」用語がなぜ一般の人に知られるようになったかと言うと、この狼の本能が犬にも受け継がれているからである。犬
仙台育英高校生死傷 佐藤容疑者、運転直前まで飲酒 宮城県多賀城市で起きた暴走RV車の仙台育英高生死傷事件で、業務上過失致死の現行犯で逮捕された同市山王、会社員佐藤光容疑者(26)が事件前日の21日夜から直前の22日未明まで約7時間にわたり、3軒の飲食店をはしごして飲酒を重ねたことが23日、塩釜署の調べで分かった<河北新報より> 横断歩道を通行中だった仙台育英高校の生徒達に、飲酒運転の自家用車が突っ込み若い命が奪われた。自家用車を運転していた男は、その直前まで飲酒をしており、事故を引き起こした際には居眠りをしていたということであり、全く情状酌量の余地の無い、反社会的な犯罪事件といってよいだろう。 飲酒・酒気帯び運転に関連した交通事故が、急増しているという認識から、2002年に道路交通法が改正され、飲酒運転に関する罰則規定が大幅に強化された。新・禁酒法とでも呼ぶべき改正道路交通法のもとで「飲ん
ライブドアとフジテレビの騒動で、テレビ局の歪んだ産業構造が明らかになると思っていたら、なんとなくどこかに軟着陸してその後音沙汰なしということになってしまった。結果的には舞台裏を隠す暗幕の裾が風で少しめくれただけで、また元の状態に戻ってしまったわけである。 筆者が最初に放送業界に入った年から数えると、もう22年になる。業界内で知り合った友人達も、各ポストプロダクションで部長になったり、自分で制作会社を興したりと、かなりいい顔になっているようだ。だがそんな彼らの口から語られるテレビ番組制作の実態もまた、現在のテレビ局のあり方が末期的な症状を示していることも少なくない。 テレビ局の全貌を暴くことなど、筆者ごときには到底できないが、その末期的症状が少し垣間見える、ある一例をご紹介しよう。 番組の質と視聴率の微妙な関係 某局で放送中のある番組は、じっくりと風景などを見せる、派手さはないが作りが綺麗な
心膜嚢腫の手術でしばらく入院していて、更新が遅れてしまった。この間にニッポン放送株をめぐる問題は次々に展開し、あっと驚くような展開を迎えている。まさかソフトバンクインベストメント(SBI)の北尾吉孝社長が登場してくるとは、想像もしていなかった。 北尾氏は、光通信の重田康光会長と並ぶ日本のネットバブルの張本人である。 野村證券出身の北尾氏はかつて「北尾天皇」「将来の社長候補」とも言われ、同社のメインストリームを歩んでいた人物である。1994年、ソフトバンクが新規株式公開(IPO)を行った際、主幹事証券である野村證券のソフトバンク担当者だったのが北尾氏だった。その手腕に惚れ込んでソフトバンクの孫正義社長がスカウトし、北尾氏は翌年野村證券を退社し、ソフトバンクに常務として入社する。 孫社長はIPOで2000億円近い資金を市場から調達し、この資金を元手に90年代後半にかけ、憑かれたように投資ビジネ
私は常々、立花隆氏が田中金脈を分析したり、猪瀬直樹氏が道路公団の実態を解き明かしていったような「足」を使ったジャーナリズム的分析はすごいなあ、と一種尊敬の目で見つめてきました。 一方で、情報が公開される「オープンな社会」というのは、そういう「足」を使わなくても、ネット上で膨大な量の情報が開示されており、それらをつなぎ合わせて行くだけで相当なことが判明するわけです。立花氏や猪瀬氏が何年もかかって調べたのと同様のことが、情報を公開している企業については、ものの30分程度で解ってしまうこともあるわけです。 もちろん、公開企業と言えど、情報を出さない場合も出したくないインセンティブもありますから、そこを「足」で情報を取ってくるジャーナリズムの機能は今後も社会に不可欠なのは間違いありません。 立花隆氏の「メディア ソシオ-ポリティクス」 今度、立花隆氏が「メディア ソシオ-ポリティクス」というネット
「ライブドアがニッポン放送株の35%を取得した時点で勝負あった」と“切込隊長”山本氏は指摘する。 「通常は50%を取得するまで公表しないものだが、ライブドアは公表した。どういうスタンスでメディアの買収に着手したのか。実際に堀江社長に話を聞いてもわからなかったし、本人もわかっていないと感じた。スリルを求めていたのではないかと個人的には考えている。ライブドアのニッポン放送買収から始まった問題だが、結果的にはフジテレビからライブドアに1,400億円の金が流れただけだ。」 また、山本氏は国内マスコミの問題点として「新聞社がテレビ局を持っていることはどうなのか」と指摘。「米国では新聞社がテレビ局を所有するようなクロスメディアは明確に禁じている。イタリアを除くヨーロッパ各国も同様だ」という。 その上で、ライブドア問題に関連して総務省の麻生太郎大臣が「民間企業の問題だからと突っぱねたしまったのは大きな失
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