超党派の議員でつくる「禁煙推進議員連盟」の元事務局長でもある小宮山洋子厚労相(62)が、たばこ1箱当たりの値段について700円台を目指す姿勢を明らかにした。販売量が減っても税金が減らないギリギリのラインの金額だという。「まるでオヤジ狩りだ」と反発する愛煙家を尻目に、嫌煙派には歓迎すべき方針といえるが、手放しでは喜べない事情もある。 厚労省研究班の試算では、たばこ価格を750円まで上げた結果、消費が現行の半分程度まで落ち込んだとしても、約8000億円の税収増を確保できると指摘。だが、嫌煙姿勢を鮮明にする小宮山氏は、値上げ方針について、「税収のためではなく、健康を守るためにやるべき」と強調している。 実際、日本たばこ協会によれば、今年7月の紙巻きたばこの販売実績は200億本で、前年同月比で0・2%の増加。月次販売実績も4168億円と37・4%の増加で、昨年10月の値上げの影響はほぼ消滅し、