2012年、平成24年の干支は「辰」。この「辰」が付く駅といえば、東京メトロ有楽町線の「辰巳」と、JR中央本線の「辰野」だ。今回は2つの駅名の由来と、駅にまつわるエピソードを紹介しよう。 「辰巳」は皇居からの方角が由来 東京メトロ有楽町線の辰巳駅は東京都江東区辰巳1丁目にある。東京湾を埋め立てたところで、当初は7号地と呼ばれた。地名の辰巳の由来は、「皇居から辰巳の方角にある」からとのこと。 JR中央本線の辰野駅は長野県上伊那郡辰野町にある。地名の由来はいくつかの伝承による。このあたりは昔、天竜川をせき止めた湖だった。そこには竜が棲んでいた。しかし大雨でせき止めた山が崩れ、水が流れ出てしまい、竜は天に昇ってしまった……。「かつて竜がいた野」という意味から「辰野」になったといわれている。 「我田引鉄」のはしりだった「大八廻り」 ところで、かつて中央本線は、諏訪駅から大きく南へ迂回し、辰野駅を経