米軍が担っている沖縄上空の航空管制業務が、31日に日本に返還される。18日の日米合同委員会で合意した。1972年の沖縄返還後も米軍に管理され続けてきた。那覇空港を発着する民間機にとっては、日本の管制官による指示で効率的な飛行が可能になると期待されている。 この空域の管制は「嘉手納ラプコン(レーダー・アプローチ・コントロール)」と呼ばれる。対象空域は嘉手納基地から半径約90キロと久米島の周囲約50キロ。高度は約6100メートルに及ぶ。2000年にようやく返還の方針が示され、5年以上にわたって日本人管制官が移管に向けた訓練を重ねてきた。 前原誠司国土交通相は18日の会見で、「日本の空を日本が主権国家としてコントロールするのは当然」と述べた。まだ返還されていない横田基地(東京都)や岩国基地(山口県)の周辺空域についても「信頼関係に基づいた話し合いが、これから米国と行われていくと期待する」と語