一部の旧経営陣が行っていた有価証券投資の損失先送りをオリンパスが発表。8日の東京株式市場の同社株(東証1部)は、取引開始直後から売り込まれ、一時、制限値幅の下限(ストップ安)まで急落した。 この問題が明るみにでるきっかけは、同社元社長のマイケル・ウッドフォード氏の指摘だった。同氏の指摘を追認する形で同社が取締役の解任を決めたことで、同日12時30分から会見に望んだ高山修一社長には、ウッドフォード氏への同社の対応に関する質問が集中した。会見には国内外のメディア約200人が集まった。 ウッドフォード氏は今年4月に社長に就任。8月には英医療機器メーカーGyrus Group PLCや国内食品会社の買収金額の妥当性、Gyrus Group買収でアドバイザリー契約を結んだAxesAmericaに買収額の3割という高額の報酬を支払っていたことを問題にし、菊川剛会長(当時)や森久志副社長の辞任を求めた。