日本原燃再処理事業所の再処理工場=青森県六ケ所村東電東通原発の予定地。建設は止まっており、林のままだ=青森県東通村六ケ所村周辺の地図 【大谷聡】東京電力と東北電力が今年8月、使用済み核燃料の再処理関連施設が集中する青森県六ケ所村に対し、「漁業振興費」として計2億円を支払っていたことがわかった。東電福島第一原発事故による賠償や原発停止に伴う経営難を理由に両社は電気料金を値上げし、汚染水漏れでも国費が投入される中で、立地自治体への不透明な支出を続けていた。 電力会社から原発立地自治体への寄付金は、施設受け入れの見返りという趣旨などが問題視されてきた。東電は公的資金投入が決まった2012年5月、福島事故賠償のため「寄付金は廃止する」と表明。しかし、六ケ所村への今回の支出の性格について経済産業省は「寄付金に近い」とみている。 朝日新聞が入手した資料や六ケ所村関係者によると、今回の東電からの入