人口が右肩上がりを続けているうちは、不動産物件を持ってさえいれば左団扇の生活を送ることができる時代が確かに存在した。だが人口が減少し、世帯数の伸びも頭打ちの今、風向きは急速に変わってきている。 池田祐輔さん(仮名)36歳・風見智明さん(仮名)57歳の場合 池田さん…将来に漠然とした不安を抱き、多くの本を読んで勉強した。家族は妻のみで、東京都府中市在住。 風見さん…かつて銭湯を営んでいた両親から土地と建物を受け継いだ。妻と子供が2人。千葉県柏市在住。 退職金を元手に、第二の人生でマンション・アパート経営に挑戦する人が増えている。年金だけでは経済的な不安もつきまとう昨今。退職金をただ食いつぶしていくより、“大家業”で収入を補おうとする意識が高まるのは当然といえよう。 ところが、現実はそう甘くない。不動産投資で苦い経験をした2人の例から、そこに潜む罠をあぶりだしたい。 「ルームシェア詐欺」に