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ブックマーク / synodos.jp (4)

  • 人道的介入の倫理とその解剖/松元雅和 - SYNODOS

    昨今のシリア危機の深刻化・複雑化を契機として、今また「人道的介入」の是非に注目が集まっている。人道的介入とは、一国内で大規模な人権侵害が生じており、当事国の政府が侵害の主体であるか、あるいはそれを阻止する意思や能力をもたない場合に、国家や地域機構などの国際社会が主体となって、人権侵害を阻止するための(とくに)軍事的干渉を行うことである。 今日でもしばしば国際的な論争を呼んでいるように、人道のための軍事介入というアイデアには、その直感的な説得力にも関わらず実は複雑な論点が含まれている。稿では、それを支える価値や原理の問題に立ち返り、人道的介入の理念とその実際の姿を検証してみたい。 人道的介入をめぐる議論が国際社会のなかで格化したのは、ソ連の崩壊と冷戦の終結を経た1990年代以降である。冷戦構造のくびきが外れた世界各地では、分離独立や内戦といった国内・民族紛争が同時多発的に生じていた。こう

    人道的介入の倫理とその解剖/松元雅和 - SYNODOS
  • スウェーデンはいかに危機に対処してきたか――すべては自国の安全保障のために/清水謙 - SYNODOS

    2014年は第一次世界大戦の勃発から100年、そしてスウェーデンの外交政策にとって2014年は1814年以来200年にわたって戦争をしていないことになる、節目の年である。 トルストイがクリミア戦争での従軍経験を題材にした短編小説『セヴァストーポリ』は1854年の同地を舞台に物語が始まる。それから160年経ったいま、クリミアの地をめぐって、自国の安全保障か、それとも国際貢献かを天秤にかける議論がスウェーデンで沸き起こり、スウェーデン外交が大きく揺れている。 スウェーデンの外交といえば、長らく「中立政策」の代名詞として語られてきた。しかし確固たる理念があって「中立」が導入されたものではなく、歴史の流れの中で国是として掲げられてきたものにすぎない。 スウェーデンの外交に初めて「中立」という概念が導入されたのは、1834年にスウェーデン王カール14世ヨーハン(Karl XIV Johan)が将来の

    スウェーデンはいかに危機に対処してきたか――すべては自国の安全保障のために/清水謙 - SYNODOS
  • シリア「内戦」の見取り図/末近浩太 - SYNODOS

    シリアにおける今日の騒乱は、元をたどればいわゆる「アラブの春」の一環として、2011年3月に始まった。 手元の『朝日新聞』のデータベースを検索してみると、シリアに関する記事で「内戦」の語が頻出するようになったのは、それから約1年が経った2012年の春である。この頃から「内戦の恐れ」、「内戦の危機」、「内戦化の懸念」といった言葉が紙面を飾るようになり、国軍・治安部隊と反体制武装勢力の双方による暴力の連鎖はエスカレートしていった。その結果、同年6月、国連の幹部が停戦監視の失敗を事実上認めるかたちで、シリアで起こっていることを「内戦」と呼んだ。以来、シリア「内戦」の語は様々なメディアで用いられている。 確かに、シリア人どうしが戦い、シリアの街や村が文字通り瓦礫に変わっていく様は、一般的な「内戦」のイメージに符合する。だが、シリアで起こっていることを「内戦」と呼ぶことには、問題の質を覆い隠してし

    シリア「内戦」の見取り図/末近浩太 - SYNODOS
  • 生活保護の水際作戦事例を検証する/大西連 - SYNODOS

    生活保護法の一部を改正する法律案(以下、改正法案)が、来週にも今国会で可決されようとしている。改正法案は非常に多くの問題点を含んでいる。 生活保護法改正法案、その問題点/大西連  https://synodos.jp/welfare/3984 とくにもっとも大きな危険性として考えられるのが「水際作戦」の強化である。 「水際作戦」とは、生活保護申請の唯一の窓口である福祉事務所が、来保障されているわたしたち一人ひとりが制度にアクセスするための「申請権」を無視して、違法・不当に申請を受け付けなかったり、阻止しようとすることである。 稿では、実際に生活保護申請の窓口でおこっている「水際作戦事例」を紹介したい。 事例を集めるにあたって、もやいを始め、生活保護問題対策全国会議、全国の生活保護支援法律家ネットワーク、日弁連全国一斉生活保護110番、全正連、民医連、ホームレス総合相談ネットワーク、PO

    生活保護の水際作戦事例を検証する/大西連 - SYNODOS
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