銀座のSteps Galleryのオーナー吉岡まさみは作家でもある。昨年は呼ばれてドイツでのグループ展に参加してきた。その折、一緒に行った仲間たちと「ドクメンタ14」を見てきた。それを見た印象をA4判4枚にまとめて画廊の入り口に置いてある。その「ドクメンタ雑感」がおもしろかった。その中からとくにおもしろかった部分を勝手に要約して紹介したい。 ドクメンタは凄かった! などと言いたいわけではない。作品一つひとつを見ていくと、感動するような逸品というものはなかったような気もするし、絵画という表現が見られなかったから、「絵画は終わった」と言いたいわけでもない(終わっていない)。ただ、「何かが違う」と思ったことを素直に伝えたいだけなのである。「何かが違う」というのは、日本の今の美術というか、作品が「違う」ということなのである。 では「何かが違う」の「何か」とは何か。そこをもう少し考えてみたい。 日本