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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/cobachican (9)

  • ボカロ曲に対する「こんなものだろう」と「こんなものではないはず」 - ボカロとヒトのあいだ

    9月のボカロ曲20選。ノミネート53曲から厳選。 2014年9月ボカロ曲20選http://www.nicovideo.jp/mylist/45899931 チャートアクションで健闘した作品はひとつかふたつくらい。5桁再生は2曲で、4桁と3桁再生がほとんど。毎月自分なりのベスト選集を編んでいるが、再生数的にはだいたい似た感じになる。その度に「こんなものだろう」と「こんなものではないはずだ」が僕の心中でせめぎ合う。「こんなものだろう」とはボカロ曲をいまだ熱心に聴き続けているリスナーの数を考えると、3桁4桁の再生数で落ち着くのが妥当だろうという読みから発せられるものであり、「こんなものではないはずだ」は曲のポテンシャルを考えるとあまりに評価が低すぎるのではないかという憤りから発せられるものだ。ただし「ボカロ曲は最高水準」の記事をアップした半年前ならいざ知らず、現在では「こんなものだろう」が「こ

  • 「マイナーだけどハイセンスなボカロ曲集」が示唆すること - ボカロとヒトのあいだ

    年末のボカロシーン、最大のヒットになりそうなのがこちらである。 2013年12月22日「マイナーだけどハイセンスなボカロ曲集」 VOCALONOBISを運営する_Gissy氏が作成した作は22日0時に投稿されると、再生数は5日間で7万を超えた。メドレー形式の曲紹介動画としては驚異的な伸びだ。リスニング目的のノンストップメドレーならまだしも、あくまで曲の紹介動画である。これはちょっとした事件と見るべきだろう。作はスムーズな導入や選曲、曲順、編集など何かと気が利いていて、尺は長いが飽きることはない。タイトルのつけ方も挑発気味で「ハイセンス」と主張されれば人は自分の耳で確かめて、難癖のひとつでも付けてみたくなるものである。売り文句は大事だ。 _Gissy氏の狙いとしてはまず第一に、埋もれている、あるいは埋もれつつある「ハイセンスなボカロ曲」を迅速に見つけるには、VOCALONOBISこそが最

  • ミュージックマガジンのボカロ特集と歴史の空白 - ボカロとヒトのあいだ

    音楽情報誌の権威(といっておく)『ミュージックマガジン』が「10年目のボーカロイド入門」なる特集を組むと知り、発売前から楽しみにしていた僕は今日、期待に胸を膨らまして書店に向かったのでした。 MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2013年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: ミュージックマガジン発売日: 2013/09/20メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る うーん・・・・・困った、面白くない。冒頭の「ボーカロイドはいかにして歌うキャラクターになったのか」論は "レコーディング芸術" の視点からボカロ音楽の「新しい/新しくない」部分を捉え直す試みですが、「入門」のわりにはさらっと読めないし、ざっくりと分かるには入り組んでいるし、これを読んで、ボカロ曲に興味を持って、聴きたくなるかといったら、ちょっと難しい。内容は興味深く、同意する点もあれど、導入に

  • 半年間ボカロブログを書き続けた結果 - ボカロとヒトのあいだ

    ひとことでいうと、開き直るしか先がないと分かった。 いちおう、このブログは「ボカロシーンの外側に向けて発信」などという大層な目標を立てて書きはじめたので、最初は多少なりともニュートラルな視点からの語りを意識していた。でも途中から僕自身の体験を語る場に変わっていった。ボカロを音楽歴史体系に位置づけるとか、国内外の先鋭的な音楽シーンと関連付けるとか、電子音楽の未来を探るとか、アカデミックに文化的な意義とか価値を考察するとか、当初は意欲的だったテーマも当にどうでもよくなった。そもそも僕はミクの声にやられてしまったフェチ野郎にすぎない。「この、人を小馬鹿にしたようなふざけた声はなんだ!?」とミク発売直後は呆れていたのに、徐々にそのストレンジな響きに魅せられ、終いには虜になった。曲の向こう側にいないはずのミクの存在を感じるようになり、魂が入っているとしか言いようのない歌声に涙するようになった。そ

  • ボクボカロクロニクル第33回「Last Night Good Nightと荒らし」 - ボカロとヒトのあいだ

    今回はいつもと視点を変えて「荒らし」について考えます。2008年7月31日にkz(livetune)さんの「Last Night Good Night(以降LNGN)」がニコ動にアップされ人気となるのですが、コメントによる荒らしに遭い、kzさんはメジャーデビュー後、ニコ動から距離をとりつつ音楽活動を続けることになります。 2008年7月31日 kz(livetune) 当時、リアルタイムで状況を眺めていましたが、さすがに荒らしコメントを逐一読んでいたわけではないので、詳細は違っているかも知れません。間違いがありましたら指摘して下さい。 荒らしの対象になった理由は2つです。ひとつは、はっきりいって、とばっちりです。LNGNのニコ動アップと時を同じくして、運営の動画ランキング集計方法が変更されました。短時間・短期間ランキングが消え、週間ランキング主体になったことで、新着動画が埋もれがちになり、

  • ボクボカ番外編「ぼんやりミク論 その1」 - ボカロとヒトのあいだ

    誰に頼まれたわけでもなく、勝手に毎日更新しているボクボカですが、30回にもなると自分が何を書こうとしてたのか分からなくなります。先日、自分が書いたものを読み返してみました。日語が不自由で、論旨があっちへフラフラ、こっちへフラフラ、結論が定まらず、昨日と今日で逆のことを言っていたりする。このまま書き続けていると自分が統合失調してしまいそうなので、ちょいと立ち止まって整理してみることにしました。 ・・・・整理中 僕は主に何を考えていたのか。振り返るに、初音ミクの曲を聴いたり、映像を観ている時に感じる「しっくりくる」について僕は考えてきたようです。 最初の頃、僕はミクの「いる」にこだわっていました。そのうち「いる」は「主体」に言葉を変えます。ミクの曲を聴く時に、僕はミクが主体的に歌っていると思って聴いている。Pによって歌わされているのは分かりつつ、歌っていると思っている。合成音源ソフトウェアだ

  • ボカロ行く年来る年「頑張らない」 - ボカロとヒトのあいだ(引っ越し先)

    今年もまもなく終わりますので、今日はボクボカ(我ながら長いタイトルなので略します)は休みまして、2012年の総括と2013年の展望を書きます。展望とは言いつつも要望みたいなもんです。「こうなるといいなあ」という願い。 僕の願いは「頑張らない」です。ボカロシーンの「頑張らない」化。来年のボカロ界はみんな適当に手を抜いてくれると嬉しいなあと思います。もうねニコ動でボカロ新曲をチェックすると異常事態ですよ。正常に進化を続けたら、いつの間にか異常になってしまったと言いましょうか、時間と手間と、場合によってはお金も投入したハイレベルPVで溢れ返っています。観るほうは嬉しいですよ、なんたって無料だし、時間も5分程度です。気楽な娯楽です。でも制作者側のことを考えると複雑な気持ちになってきます。曲やPVに力を入れるのは「可能な限り良いモノを届けたい」とか「多くの人に見てもらいたい」とか「末長く愛される作品

  • ボクボカロクロニクル第4回「ミクの淡々とした歌声」 - ボカロとヒトのあいだ(引っ越し先)

    「メルト」の前に少々書きたいことがありまして、しばしお付き合い下さると幸いです。 「恋するVOC@LOID」のようなキャラソン、「Packaged」や「Melody…」のようなエレクトロニック・ミュージック、僕がこれまで書いてきたものを読むと、2007年11月ごろまで初音ミクが歌うジャンルは限られていたように思えてしまうかも知れません。しかし当時からミクは様々なジャンルで歌っていました。多くはありませんが、なにかと挑戦的なPがいたのです。とにかくやってみる。やってみたら意外にも面白かった。やってみたら人が歌うよりも曲に味わいがでた。この「やってみたら」という気軽なノリは、様々な成果をあげました。ミクの声が持つ可能性が、Pたちの挑戦によって拡がっていきます。 まずはこの曲を聴いてみましょう。2007年10月27日 ネハンシカPボカロ声に慣れたリスナーが聴いてもかなり刺激的なサウンドです。強い

  • ボクボカロクロニクル第0回 - ボカロとヒトのあいだ(引っ越し先)

    ボカロ曲増えすぎです。現在ボーカロイドオリジナル曲は私算ですが6万〜7万の間といったところでしょうか。山です。ボカロ山です。5年の歳月を経て目の前にドーンとそそり立っています。ボカロに興味を持ったビギナーが山のふもとで立ち尽くしています。困ったことにこの山には登山道がない。ベテランは「勝手に好きなところから登れよ」とドヤ顔で言います。もちろんアドバイスになりません。ビギナーが欲しいのは楽しく安全に山に登れるマップです。 2chではよく「おまえらお奨めのボカロ曲を教えてくれ」といったスレッドが立ちます。ピンポイントで気に入った曲を見つけることができて便利なのですが、中には好きとまではいかないけど何か気になる曲というのがあるはずです。「何か気になる」のはメロディなのか、リズムなのか、音像なのか。いや単に自分の耳が変なのか。いずれにしろ未知の世界に足を(耳を)踏み込んでいる状態です。 こんな時に

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